骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣

 

こんにちは( ^∀^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第8談

 

年末になり、クリスマスも間近になっておりますが、私は平凡な日々を過ごしております。

皆さんは、どのような年末をお過ごしでしょうか?

そういえば、年賀状の準備をしないといけないですね。 億劫です。

 

さっ、話は本題に戻りまして、

今回のテーマは、“骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣”についてです。

 

前回は、「4つの身体的要因」についてお伝えしました。

今回は生活習慣です。

 

あなたの生活習慣はどうでしょうか? 骨粗鬆症の危険性はありませんか?

 

では、はじめていきましょう。

 

1.カルシウム摂取不足

カルシウムは骨の主要成分です。欠かすことはできません。過度のダイエット、偏った食生活はカルシウムの摂取不足を招きます。カルシウムだけでもたくさん語ることはできるので、乞うご期待ください。これだけはお伝えしておきます。みなさん意外と必要な量を摂取できていませんよ!

 

2.運動不足

骨強度を増大させるためには、骨への刺激が必要です。その刺激とは運動です。理想論でいえば、垂直に負荷がかかる運動がいいのですが、まずはなんでもいいので運動習慣をつけることが必要ですね。また、運動不足による身体機能の低下は転倒しやすくなり、骨折を招く危険性があります。偉そうなことを言ってますが、私は現在完全に運動不足です。臨床のリハビリで補う程度です、、、。

 

3.日照不足

みなさん、昨日はどれくらいの時間、太陽に当たりましたか?あっ、昨日は曇りのち雨でしたね。では、その前の日はどうでしたか?私は出勤と退勤の駐車場と病院の移動だけです。数分です。日照不足になると、何が問題なのか。それは日光浴によって皮膚で生成されるビタミンDができなくなるからです。ビタミンDは骨粗鬆症において非常に重要な栄養素です。

 

4.過度の飲酒

これは偉そうには言いにくい。なぜなら、私自身がお酒が好きだからです。でも、重要なことなのでお伝えします。一般的には2単位相当のアルコールを長期的に摂取していると危険であると言われています。2単位相当って言われても分かりにくいですよね。350ml缶のビールでは3本です。日本酒では2合、ワインならグラス4杯です。ビールとワインが好きな私は耳が痛い話です。つい飲み過ぎてしまいます。気をつけます。

 

5.喫煙

飲酒と違ってこれは胸を張ってお伝えします。なぜなら、私は12年前に禁煙したからです。喫煙は骨粗鬆症だけでなく様々な分野で危険な因子です。喫煙することでカルシウムの吸収が障害されるといわれています。また近年は男性において、喫煙によるCOPDと椎体骨折の関係性も重要視されています。喫煙はそう簡単にやめれるものではないと思いますが、これを機に禁煙に向けて頑張りましょう。

 

いかがでしょうか? あなたは該当する要因はありましたか?

あなただけでなく身近な方で少しでも疑わしい場合は、是非骨粗鬆症の検診を勧めてあげてください。

 

次回は、骨粗鬆症になりやすい病気や薬剤についてお話をします。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第8談 でした(^ ^)

骨粗鬆症になりやすい4つの身体的要因

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第7談

 

今回のテーマは、“骨粗鬆症になりやすい4つの身体的要因”についてお伝えします。

 

以前にもアップしましたが、「骨粗鬆症とはどういう状態なのか?」という問いに答えることはできても、「骨粗鬆症になりやすい人は?」という問いには答えることができる人は少ないです。

 

ですので、「なりやすい人の特徴」についてシリーズ化してお伝えしていきます。

 

まず今回は「身体的要因」です。

 

1.閉経

これは女性特有の要因です。閉経を迎えると女性ホルモンであるエストロゲンが減少します。その女性ホルモンは非常に骨粗鬆症には重要で、骨からカルシウムが溶けてなくなっていくのを防いでくれているのです。その重要な女性ホルモンが閉経後に減少することで、急激に骨密度が減少します。骨粗鬆症の約8割が女性であることがこれで納得できますね。

 

2.加齢

骨密度は50歳くらいから低下します。その原因は、先にも述べたように女性では閉経後のエストロゲン減少がありますが、そのほかに性別問わず骨に重要なカルシウムの吸収が低下することや、カルシウムの吸収に重要なビタミンDを作る働きを低下させるなどが考えられています。カルシウムやビタミンDなど骨に重要な栄養素についてはまた後日詳しくお伝えします。

 

3.やせている

特に多いのが過度のダイエットです。食事量を減少することで骨に必要な栄養素が不足します。また、「やせ」は骨折リスクにも該当します。骨折しやすい要因もまたアップしないといけないですね。ちなみに、肥満度を表すBMI指数において「やせ」に分類される方は注意です。「やせ」に分類されるのは18.5以下です。私はギリギリセーフでした。別にダイエットしているわけではないですよ!

 

4.家族に骨粗鬆症の方がいる

これは両親が骨粗鬆症であるかどうかで判断していただければ良いかと思います。ただ、日本において骨粗鬆症の検診率が低いというのは以前にお伝えした通り、両親が骨粗鬆症であるのかわからない方は多いと思います。そんな場合は、両親が大腿骨の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)をしたことがあるかどうかで判断してください。母娘間の骨密度に関する遺伝は7割ほど高いと言われています。

 

いかがでしょうか? あなたは該当する要因はありましたか?

あなただけでなく身近な方で少しでも疑わしい場合は、是非骨粗鬆症の検診を勧めてあげてください。

 

次回は、骨粗鬆症になりやすい生活習慣についてお話をします。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第7談 でした(^ ^)

骨粗鬆症は「沈黙の疾患」である

こんにちは(^ ^)

 

今回は、骨粗鬆症の検診率が低い原因の一つをご紹介したいと思います。

 

それはタイトルにあるように、骨粗鬆症は「沈黙の疾患」であるからです。

 

沈黙の疾患?

 

不思議なキーワードですよね。

 

では、説明していきます。

 

わかりやすくするために、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病と比較しながら説明しますね。

この画像は私が市民公開講座で使用したスライドの一部です。

 

高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を罹患(りかん)していると、

脳梗塞や心筋梗塞のような大きな病気(合併症)にかかる可能性があります。

 

そうならないように予防するためには、日々の生活で血圧を測定したり、血糖値を測定したりすると思います。

これらの測定機器は比較的身近にあり、気軽に測定できます。

 

そして、少しでも気になる値になればかかりつけ医に相談したり、病院を受診することで専門的な治療を行うことができます。

 

また、何よりも頭痛や倦怠感などの自覚症状もあり、早期に異常に気づき、早期に対応が可能です。

 

では、骨粗鬆症ではどうでしょうか?

 

骨粗鬆症があるとどのような合併症が起こるでしょうか?

 

そうです! 骨折です。

では、このような“非常事態”にならないようにしようと思えば、どうすればいいでしょうか?

 

先ほど生活習慣病では、血圧を測定したり、血糖値を測定しました。

 

骨粗鬆症では、どうでしょうか? 何を測定しましょう?

 

それは、「骨密度の測定」です。

 

自分の骨の強度はどれくらいなのか知っておく必要があります。

 

しかし、血圧計などと異なり測定機器は身近にあるものではなく、医療機関でなければ測定はできません。

 

そして、何よりも骨粗鬆症には自覚症状がありません。

 

「骨密度は気になるけど、今は忙しいし、急がないから今度にしよう!」

「毎日運動しているから、自分の骨は大丈夫!」

などと、骨密度の測定を後回しにしていると、知らないうちに骨はスカスカになっているかもしれません。

 

そして、骨折してから自分の骨が骨粗鬆症であったことに気づくのです。

 

骨折するまで、骨密度も知らない、自覚症状もない、骨折するまで訴えかけるものが何もない。

 

だから、骨粗鬆症は「沈黙の疾患」なのです。

 

ご理解いただけたでしょうか?

 

骨折をしたから骨粗鬆症になるのではありません。

 

骨粗鬆症だから骨折が起こるんです。

 

骨粗鬆症の最大の合併症が骨折です。

 

このような状態にならないためにも、ぜひ検診を受けましょう(^ ^)

日本における「骨粗鬆症」の現状

 

こんにちは(^ ^)

今日、日本骨粗鬆症学会のホームページを閲覧していると、第3回の骨粗鬆症マネージャーの試験合格者が発表されていました。

私は第1回目の試験を受験しましたが、もうあれから2年が経過したと思うと、この間に十分な活動ができていたのか疑問に感じます。

 

全国各地で骨粗鬆症マネージャーがご活躍することを祈っていますし、私も刺激を受けます。

 

さて、本題になりますが、我が国における骨粗鬆症の現状(問題点)を皆さんご存知でしょうか?

 

骨粗鬆症の「鬆」の字が書けない!

ではありませんよ(^ ^)

 

骨粗鬆症を噛まずに言えない!

でもありませんよ(^◇^;)

 

1つ目は、“検診率の低さ”です。

 

骨粗鬆症であるかどうかの検査を受けている人の割合ですが、どれくらいなのか想像できますか?

 

なんと、約5%です。 たったの5%です。

 

もし100人しかいない村があるとすれば、5人しか骨粗鬆症であるかどうかの検査を受けていないことになります。

 

かなりさみしいことですよね。

 

そして、2つ目の問題点は、“治療率の低さ”です

 

どれくらいと思いますか?

 

骨粗鬆症でありながら、治療をしている人の割合ですよ。

 

答えは、約20%です。

 

先ほどの100人の村で例えると、5人が検査を受けて、仮に5人全員が骨粗鬆症と診断されても、治療を受けているのはそのうちのたった1人です。

 

この現状をどう思いますか?

 

“検診率の低さ”

“治療率の低さ”

 

それぞれ原因はあるかと思いますが、骨粗鬆症に対する一般の方の認識の低さだけでは説明できません。

 

医療者側からの十分な啓蒙活動が行われていないこと、骨粗鬆症の検査・治療に対するシステム作りができていないことも考えられます。

 

骨粗鬆症マネージャーとして少しでもこれらの問題を解決できるように寄与していきたいと思っています。

 

やれる事はたくさんあります。やらないといけない事はもっとあります。

立ち止まる事なく、前進していきたいと思います。