骨に必要な牛乳の日本とアメリカの大きな違いとは?

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第50談

 

強い骨を形成するためには、骨の主要材料であるカルシウムの摂取は必須です。

 

日本人はカルシウムの摂取量が慢性的に少なく、その不足分は牛乳1杯(1本)分くらいではないかといわれています。

 

カルシウムをはじめ、栄養に関しては以前にも取り上げて話をしてきましたが、

今回はカルシウムの摂取でよく用いられる牛乳について、日本とアメリカの違いをご紹介したいと思います。

過去の記事

骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣

骨粗鬆症の予防と治療に必要な4つの栄養素

知らないとマズイ! 1日に必要なカルシウム量は?

やってみよう!カルシウム摂取量チェック!

食べてみよう!カルシウムが多く含まれる食材とは?

 

もちろん、サイズがアメリカは馬鹿でかいことや価格が若干高めであることなどの違いはありますが、

今回は骨折予防に関することの違いを紹介します。

 

その違いとは、、、ビタミンDの含有量です。

 

アメリカのほとんどの牛乳にはビタミンDが多く含まれています。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があることは以前紹介しましたが、

アメリカではそのような観点からビタミンDの含有が推奨されています。

 

ビタミンDはその他にも転倒予防や筋力増強効果が証明されており、

骨折しない体を形成するために欠かすことのできない栄養素の一つです。

 

ビタミンDに関する過去の記事

こんなにすごい!ビタミンD!

なぜ高齢者はビタミンDが不足しているのか?

ビタミンDを食事で摂るならこれが良い

クララとビタミンDの意外な関係とは?

 

なので、牛乳のパッケージにも違いがあります。

アメリカではビタミンDの含有が当たり前になっているため、あえてビタミンDを少なくしている牛乳は

ビタミンD抜き」のような表示がされています。

それに対し、日本の牛乳はあえてビタミンDを多く含有しているものに、「ビタミンD入り」のような表示がされています。

 

今度スーパーで乳製品売り場の前を通った際は、ぜひ牛乳のパッケージを見てみてください。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第50談でした(^ ^)

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公開講座でお話をしてきました

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第39談

 

今日は、「骨粗鬆症に関する公開講座」にてお話する機会をいただきまして、熱く語ってきました(^ ^)

 

私のお話のテーマは、「実践!骨粗鬆症のセルフチェックと予防運動」としました。

骨粗鬆症に関する疫学や深い知識にはあまり触れずに、骨粗鬆症の早期発見と早期予防・治療に繋げていただくために、「骨粗鬆症になりやすい人の特徴」と「簡単に行える自己チェック」、「今からできる予防運動」についてお話をさせていただきました。

骨粗鬆症は“沈黙の疾患”とも言われており、気づかないうちに骨強度は低下し、骨折して初めて骨粗鬆症であったことを知るケースは多く見られます(場合によっては、骨折しても気づかないことも。。。)

 

骨粗鬆症性骨折の一つである大腿骨近位部骨折の5年生存率は、がんの5年生存率よりも低いと言われており、骨粗鬆症を軽視していると非常に重篤な状態になりかねません。

 

今日のお話で少しでも骨粗鬆症の検診率の向上と、治療率の向上に寄与できればと思います(^◇^)

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第39談でした(^ ^)

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骨粗鬆症に関する公開講座のお知らせ

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第38談

 

今回は、今週6日(木)の公開講座のご案内です。

私は理学療法士の立場から、骨粗鬆症のセルフチェックと骨粗鬆症の予防のための運動についてお話をさせていただきます。

 

なぜか、パンフレットを見るとトリになっており若干プレッシャーを感じておりますが、骨粗鬆症マネージャーの責務・任務を果たしたいと思います。

 

昨年から様々な方より骨粗鬆症に関する講演のご依頼をいただき、ご縁を感じます。

 

このご縁を一つずつ大切にしたいと思います( ◠‿◠ )

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第38談でした(^ ^)

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骨の代謝とは

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第37談

 

今回は、骨の代謝について簡単にご説明できればと思っています。

(もうすでにご存知の方には、つまらない内容かもしれませんが、、、)

 

人間の骨は絶えず代謝というものが働いています。

それは、「新しい骨が作られる機能(骨形成)」と「古い骨が壊される機能(骨吸収)」です。

骨の新陳代謝とか、骨のリモデリングとも言われていますね。

 

新しい骨を作る細胞を骨芽細胞といい、古い骨を壊す細胞を破骨細胞といいます。

骨粗鬆症では、この2つの機能のバランスが重要です。

骨の量を維持しようと思えば、「骨形成」と「骨吸収」のバランスが保たれている必要があります。

 

しかし、加齢性変化やその他の何らかの原因により、このバランスが崩れ、「骨形成」が低下、または「骨吸収」が亢進してしまうと、骨の代謝機能は崩れて骨量は低下してしまいます。

(骨代謝を低下させる原因は、こちら)

→ 骨粗鬆症になりやすい4つの身体的要因とは

→ 骨粗鬆症になりやすい4つの病気と1つの薬

→ 骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣

 

お金で例えるならば、「骨形成の低下」は収入が減少してしまったことを表し、「骨吸収の亢進」は支出が増加してしまったことを表します。

どちらにせよ、その状態が続くと貯金残高(骨量)が減ってしまいます。

 

この骨の代謝を崩さないようにするために必要なことは以前にもお伝えしましたが「骨のくすり」と「運動」、「栄養」です。

骨粗鬆症の予防と治療に必要な3つのこと

 

ちなみに、古い骨は1ヶ月あれば壊されますが、新しい骨はできるまで4ヶ月かかりますから、根気強く予防と治療を行う必要があります。

 

いつまでも健康な骨であり続けるために、今から骨の代謝も気にしながら生活していきましょう。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第37談でした(^ ^)

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リハ医学会にて発表してきました

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第36談

 

昨日から3日間、岡山県にて第54回日本リハビリテーション医学会学術集会が開催されています。

 

私は、仕事などの都合で昨日のみの参加となりましたが、ポスター発表をさせていただきました。

(ポスター会場)

今回の発表内容は、当院における大腿骨近位部骨折症例の骨粗鬆症に対する評価と治療の実態を後方視的に調査して、問題点を把握し、改善に向けた取り組みの実施までの活動報告です。

 

急性期病院での骨粗鬆症マネージャーの役割として2次骨折の予防は重要であり、特に当院のように大腿骨近位部骨折症例が年間200症例を超える病院では対策を講じる必要性は言うまでもありません。

 

骨粗鬆症マネージャーを取得して、2次骨折の予防を活動の柱として取り組み続け、ようやくその取り組みが開始できたことは、たくさんの周りの方々のご協力があってのことだと思っています。おそらく一人では、ここまでたどり着けませんでした。

 

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

今日は、その感謝の気持ちも込めて活動内容を発表させていただきました。

 

ただ、発表した後の質問を終えて思った率直な感想は、骨粗鬆症リエゾンサービス、骨粗鬆症マネージャーの認知度が思った以上に低いことでした。

 

骨粗鬆症マネージャーというのは、貴院でのオリジナルの資格なのか?」

「このような現状は貴院だけなのか、全国的なものなのか?」

「このような取り組みは効果があると報告されているのか?」

などなど

 

もっと骨粗鬆症マネージャーとして啓発活動を続けていかないといけないことを痛感しました。

 

でも、最後に声をかけていただいた方は、リエゾンサービスを積極的にされている施設で勤務されているそうで、情報交換ができたことは貴重でした。

 

これで、春から夏にかけての学会は一区切り。

夏は講演や研修の機会が控えているので、そこで骨粗鬆症の啓発活動を行いたいと思います。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第36談でした(^ ^)

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骨密度を正確に知るための方法とは?

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第31談

 

今回は、第15談の「骨粗鬆症に対する3つの専門的検査とは」でも触れましたが、

骨密度についてのお話です。

 

骨密度検査は、骨の強さを調べるための代表的な検査です。

骨の中にどれくらいのミネラル(カルシウムなど)が含まれているのかを測定します。結果は、パーセンテージ(%)で表示されます。

それは若年成人を100%とした場合の骨の状態を表しています。

 

あなたは今まで骨密度を測定したことはありますか?

測定したことがある方は、身体のどの部位をどの方法で測定しましたか?

 

測定方法は様々あります。

・超音波を用いて足の踵や手首の骨密度を測定する方法

・エックス線を用いて手指の骨密度を測定する方法

などがあります。

 

でも、今回お伝えしたいのは、最も推奨されている方法のDXA法です。

以下、DXA法について簡単にまとめてみました。

 

1.DXA法とは?

2種類の異なるエネルギーのX線を照射し,骨密度を測定する方法です.線量は胸部X線の1/10程度であり,測定時間は5~10分程度です.

 

2.測定部位は?

腰部と大腿部の測定をします.最も高い精度の骨密度がわかり,他の部位の骨折リスクも評価することができます.

 

3.結果の見方は?

若年成人を100%とした場合

80%以上 : 正常

70〜79% : 骨量減少

69%以下 : 骨粗鬆症の危険性

 

4.定期的な検査が必要か?

骨密度の定期的な検査は,治療効果の確認と治療の継続に最も有効であると考えられています.半年〜1年ごとに検査を受けることが推奨されています。

 

いかがでしたか?

正確な骨密度検査の継続は、骨粗鬆症に対する治療効果の確認を医療者側と患者側の双方が感じることができます.

ガイドラインでは、65歳以上の女性、危険因子を有する65歳未満の閉経後から周閉経期の女性においては、骨折リスク評価のための骨密度検査は有効であるとされています。

男性でも70歳以上であれば検査を受ける必要があり、70歳未満でも危険因子があれば検査は有効です。

ぜひ、これを機会に自分の骨密度を一度知っておきましょう!

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第31談 でした(^ ^)

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今日から摂取!ビタミンKが多く含まれる食品とは

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第30談

 

前回は、ビタミンKの摂取に対する簡単なチェックを行いました。

そこで摂取が足りないと判定された方(私もですが。。。)にビタミンKが多く含まれる食品を紹介したいと思います。

 

大きく分類すると、チェックの項目にもありましたが、野菜類と納豆ですね。

野菜類とは、ブロッコリー、小松菜、にら、キャベツなどが該当します。

納豆は、野菜類よりもはるかに多いビタミンKが含まれます。

 

以下の表は、骨粗鬆症の予防と治療のガイドラインより抜粋したものです。

ご参考にしていただき、今日の食生活からビタミンKを意識して取り入れていきましょう。

 

ただし、納豆は好き嫌いがはっきりしますよね。多く含まれているのはわかっていても嫌いなものは嫌いという方はおられるんではないでしょうか?

ちなみに、私は納豆は好きなので、意識して食べるようにしたいと思います。

 

また、ワーファリンなど血液をサラサラにする薬を内服している方は、ビタミンKを多く摂取すると薬の効果が薄れてしまう可能性があるので、かかりつけ医の先生と相談してみてください。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第30談 でした(^ ^)

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ビタミンDを食事で摂るならこれが良い

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第26談

 

前々回に日光浴をすることによってビタミンDができるとお伝えしましたが、食事で補いたい方もおられると思いますので、今回は食事のお話です。

これは骨粗鬆症財団が発行している啓発資料ですが、魚類ときのこ類を摂取するとビタミンDが補充できると言われています。

魚類はカルシウムの摂取もできるので骨粗鬆症の予防と治療にはやはり欠かすことができないものですね。

 

また、日本とアメリカでビタミンDを補充する主な食品が異なると聞いたことがありまして、日本は魚類が多いのに対し、アメリカは牛乳やサプリメントで補充しているそうです。文化の違い?何なんでしょうね。

 

適度に日光浴をして、食事で魚類ときのこ類を摂取する

これで、ビタミンDはバッチリです。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第26談 でした(^ ^)

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知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴とは

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第24談

 

「ビタミンD」のシリーズが続いていますが、だんだんビタミンDの重要性がわかってきましたか?

 

高齢者でビタミンDが不足していること、その原因として食事から摂取する量が少ない、日光に当たる時間が少ないとお伝えしてきました。

じゃあ、ビタミンDを補充しましょう!

 

その方法として、最適なのは日光浴”です。

ビタミンDの生成の90%は日光に当たることでできるのです。

 

場所もとりませんし、お金もかかりません。なんてエコなことでしょう。

しかし、その日光浴の方法を誤ると効果はありません。

 

そこで、「知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴」についてお話をしていきます。

 

1.日焼け止めはダメ!

紫外線をカットしてしまっては、いくら日光に当たっていてもビタミンDはできません。どこかの研修で、「日焼け止めが売れると骨粗鬆症患者が増える」と聞いてことがあります(^◇^;)

 

2.窓越しはダメ!

最近のガラスは紫外線をカットしてくれますので、しっかり屋外へ出て直接日光に当たりましょう。

 

3.長袖、日傘も効果薄い!

やはり直接当たるのがいいですので、長袖や日傘はあまり良くないことです。しかし、シミなど気になる方は多いですよね。そんな方は、手の甲だけでも日光に当たりましょう。体のどこに当てないといけないというのはありません。シミができにくい手の甲だけでも直接日光に当ててみてはいかがでしょうか?

 

4.必要な時間は日光に当たろう!

夏は15分程度と聞いたことがあります。日陰なら30分くらいでしょうか?冬は1時間くらい必要と言われています

 

いかがでしょうか?これで日光浴の正しい方法について整理できましたか?

雑学ですが、日本人よりも東南アジアの人たちの方がビタミンDが圧倒的に多いそうです。1日あたり日光に当たる時間が長いということも理由の一つだそうです。

 

毎日室内で仕事をしていると、なかなか直接日光に当たる時間は作れないですが、休日の天気のいい日は外に出てみようと改めて考えさせられました。

ちなみに、私は昨日まで学会発表のために沖縄に行ってまいりましたが、ずっと分厚い雲に覆われて一度も太陽を見ませんでした(^◇^;)

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第24談 でした(^ ^)

 

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知らないとマズイ! 1日に必要なカルシウム量は?

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第18談

 

今日は、「1日に必要なカルシウム量」についてお伝えをします。

 

前回もお伝えしましたが、「カルシウム」は骨の主要材料であり、骨粗鬆症の予防と治療において欠かすことのできない栄養素の一つです。

 

カルシウムは体内で生成することはできないので、食事で摂取するしかありません。

 

では、一体どれくらいカルシウムを摂取しないといけないのでしょうか?

 

一般的には、1日800mg必要であるといわれています。

 

っていわれてもピンときませんよね。

 

「800mgってどれくらいなん?」

 

1日3食を普通の食事をしている(普通の定義も怪しいですが・・・)とだいたい600mg摂取できるといわれています。

 

ただ、実際に日本人の1日の平均摂取量を測定すると、600mgも摂取できておらず、約500mgだったといわれています。

 

っていうことは、200〜300mgも足りないということですね。

 

この生活が毎日続くと、、、骨粗鬆症の治療ができていないだけでなく、予防も行えず骨粗鬆症になる方はどんどん増えていきます。

 

まずは自分がしっかり摂取できているのかを確認しましょう!

 

っていうことで、次回はカルシウム摂取に対する自己チェックについてお伝えします。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第18談 でした(^ ^)