知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴とは

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第24談

 

「ビタミンD」のシリーズが続いていますが、だんだんビタミンDの重要性がわかってきましたか?

 

高齢者でビタミンDが不足していること、その原因として食事から摂取する量が少ない、日光に当たる時間が少ないとお伝えしてきました。

じゃあ、ビタミンDを補充しましょう!

 

その方法として、最適なのは日光浴”です。

ビタミンDの生成の90%は日光に当たることでできるのです。

 

場所もとりませんし、お金もかかりません。なんてエコなことでしょう。

しかし、その日光浴の方法を誤ると効果はありません。

 

そこで、「知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴」についてお話をしていきます。

 

1.日焼け止めはダメ!

紫外線をカットしてしまっては、いくら日光に当たっていてもビタミンDはできません。どこかの研修で、「日焼け止めが売れると骨粗鬆症患者が増える」と聞いてことがあります(^◇^;)

 

2.窓越しはダメ!

最近のガラスは紫外線をカットしてくれますので、しっかり屋外へ出て直接日光に当たりましょう。

 

3.長袖、日傘も効果薄い!

やはり直接当たるのがいいですので、長袖や日傘はあまり良くないことです。しかし、シミなど気になる方は多いですよね。そんな方は、手の甲だけでも日光に当たりましょう。体のどこに当てないといけないというのはありません。シミができにくい手の甲だけでも直接日光に当ててみてはいかがでしょうか?

 

4.必要な時間は日光に当たろう!

夏は15分程度と聞いたことがあります。日陰なら30分くらいでしょうか?冬は1時間くらい必要と言われています

 

いかがでしょうか?これで日光浴の正しい方法について整理できましたか?

雑学ですが、日本人よりも東南アジアの人たちの方がビタミンDが圧倒的に多いそうです。1日あたり日光に当たる時間が長いということも理由の一つだそうです。

 

毎日室内で仕事をしていると、なかなか直接日光に当たる時間は作れないですが、休日の天気のいい日は外に出てみようと改めて考えさせられました。

ちなみに、私は昨日まで学会発表のために沖縄に行ってまいりましたが、ずっと分厚い雲に覆われて一度も太陽を見ませんでした(^◇^;)

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第24談 でした(^ ^)

 

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市民公開講座を開催しました

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第23談

 

今日は市民公開講座が開催されました。

「骨粗鬆症」をテーマに、医師、理学療法士、管理栄養士の3視点から骨粗鬆症の予防と治療についてお話をさせていただきました。

会場は満員御礼で、立ち見、別室でのモニター視聴と過去最多の参加をいただいたと聞いております。

 

本当にありがとうございました。

 

骨粗鬆症に対して興味・関心を持っていただいていることを感じましたが、如何せんまだ検診率の向上にまで至っておりません。

 

これは今後も課題になるかと思います。

 

これからもこのような形も含め、少しでも骨粗鬆症の予防と治療に一役買えるように精進して参りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(開場前の様子です)

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第24談 でした(^ ^)

 

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なぜ高齢者はビタミンDが不足しているのか?

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第22談

 

前回から「ビタミンD」を取り上げてお話をしてきましたが、今回はビタミンDが高齢者を中心に不足している原因についてお伝えします。

高齢者でビタミンDが不足している原因として、骨粗鬆症の予防と治療のガイドラインでは、「脂質の吸収低下」、「皮膚でのプロビタミンD生成の減少」、「日光暴露の減少」などが挙げられています。

 

わかりにくいですか? では、簡単に言い換えると、

1.食事でのビタミンDの摂取不足

2.日光に当たる時間の不足

です。

 

特に重要なのが、「日光に当たる時間の不足」です。

ビタミンDは日光に当たることによって生成されます。

 

その生成の割合は90%です。 ってことは、食事で摂取するのは、たったの10%です。

皮膚が日光に当たることで、皮膚でプロビタミンDというビタミンDになる前身が作られます。

 

高齢者で、「日光に当たる時間の不足」が原因となるのは、移動能力の低下や施設入所によって外出機会が減少することが考えられます。

その結果、骨が弱くなり、転倒しやすくなることで骨粗鬆症性骨折を引き起こしやすくなり、さらに外出機会を減少させるという悪循環が形成されてしまいます。

 

よって、いくら食事でカルシウムを積極的に摂取していても、外出しないで閉じこもっているとビタミンDが生成されず、骨はなかなか強くなりません。

 

『ビタミンDには日光浴』 これを知っておいてください。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第22談 でした(^ ^)

 

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こんなにすごい!ビタミンD!

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第21談

 

前回まではカルシウムについてお話をしてきましたが、今回から取り上げるのはビタミンDです。

 

ビタミンDと聞いて、ピンとこない方は多いのではないでしょうか?

私も、骨粗鬆症について勉強するまではビタミンDについては全くの無知でした。

しかし、ビタミンDがこんなにも骨粗鬆症の予防と治療に重要な役割を果たしていたなんてと感銘しました。

 

ビタミンDの役割は、体内に取り込まれたカルシウムを小腸に吸収されるのを助けることです。

ってことは、ただカルシウムを摂取していてもビタミンDが欠乏していたら意味がないということになります。

 

特に小児でのビタミンD欠乏は、体格の変形を伴う「くる病」となる危険性があるため欠かすことはできません。

 

また、ビタミンDはそれだけでなく、筋力増強効果や、転倒予防効果が認められたとの報告もあり、骨強度だけでなく、骨折の原因となる転倒にも効果がある素晴らしい栄養素です。

 

ということで、しばらくはビタミンDを取り上げてお伝えしていきたいと思います。

ちなみに、ビタミンDはカルシウムと違って、ほとんどが体内で生成されます。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第21談 でした(^ ^)

市民公開講座のお知らせ

こんにちは(^ ^)

 

今回は、市民公開講座のお知らせです。

2月18日(土)に骨粗鬆症をテーマとした公開講座が開催されます。

場所は、堺市立東文化会館3階フラットホール

時間は、14:00〜16:00

です。

 

骨粗鬆症に関する基礎知識から、予防と治療に必要な「くすり」、「運動」、「栄養」について詳しくお話をします。

 

ご興味のある方は、ぜひご家族、ご友人をお誘いのうえお越しください。

食べてみよう!カルシウムが多く含まれる食材とは?

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第20談

 

前回は、「自己チェックを用いてカルシウムの摂取量が充足しているのか」についてお伝えしました。

 

みなさん、摂取量はどうでしたか?

十分に足りている人はいいと思いますが、ほとんどの方は足りていないと判定されたんじゃないでしょうか?

予想以上にカルシウムを摂取しないといけないものなのです。

 

では、どのような食品を意識して摂取すればいいのでしょうか?

今回はカルシウムが多く含まれる食品についてお伝えしていきます。

 

大きく分類分けすると、「乳製品」、「大豆製品」、「魚介類・海藻」、「野菜」です。

 

  • 乳製品

:牛乳、プロセスチーズ、ヨーグルトなど

  • 大豆製品

:木綿豆腐、厚揚げ、納豆など

  • 魚介類・海藻

:イワシ、桜えび、ひじきなど

  • 野菜

:小松菜、チンゲンサイ、切り干し大根など

 

では、どれくらいのカルシウムが含まれているのでしょうか?

 

一番推奨されているのは、やはり乳製品ではないでしょうか。

例えば、牛乳であればコップ1杯200gで220mgものカルシウムが含まれています。

 

前々回にお伝えしましたが、普通の食事をしていると大体1日500〜600mgのカルシウムが摂取できていると言われています。

しかし、1日に必要な量は800mgです。

 

200〜300mgが足りないということになります。

 

ってことは、牛乳を毎日1杯飲むと、、、。 足りますね!

 

そのほかには、プロセスチーズでは1枚20gで126mg、ヨーグルトでは半カップ100gで120mgのカルシウムが摂取できます。

 

以下の表は、日本食品標準成分表2010より抜粋したものです。

乳製品が苦手な方は、様々な食品を摂取してカルシウムを補充しましょう。

 

このようなことをお伝えしながら、不足している私もカルシウムを意識して摂取するようにしています。

 

みなさんも、是非参考にしていただき今日から食生活を改善しましょう!

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第20談 でした(^ ^)

骨粗鬆症の予防と治療に必要な4つの栄養素

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第17談

 

前回は「骨粗鬆症の予防と治療に必要な3つのこと」をお伝えしました。

その3つのなかの1つである栄養について取り上げたいと思います。

 

よって、今回のテーマは「骨粗鬆症の予防と治療に必要な4つの栄養素」です。

 

本当は4つだけでなく様々な栄養素が必要ですが、特に重要と思われる4つに絞りました。

その4つとは、「カルシウム」、「ビタミンD」、「ビタミンK」、「タンパク質」です。

以下に簡単ではありますが、それぞれの説明をしています。

 

①カルシウム

骨の主要材料です。これはまず欠かせないものですね。でも、カルシウムを摂取しても体に吸収されなければ意味がありません。その吸収を助けてくれるのが、、、次です。

 

②ビタミンD

摂取したカルシウムを体内に吸収してくれるのがビタミンDです。ビタミンDはそのような働き以外にも、筋力がつきやすい、転倒しにくいなどの効果が確認されています。でも、体に吸収されても骨に届かなければ意味がありません。その役割を担うのが、、、次です。

 

③ビタミンK

体内に吸収したカルシウムを骨まで無事に届ける役割を担います。そして、ようやく骨が強くなっていきます。

 

④タンパク質

骨には直接関係ないかもしれませんが、転倒しにくい体を作るためには筋力が必要です。その筋力をつけるためにはタンパク質は必須です。

 

いかがでしょうか?

「骨粗鬆症といえばカルシウム!」だけではないんですね。他の栄養素も含めバランスよく摂取して“折れない骨”、“こけない体”を作る必要があります。

 

それぞれの栄養素の特徴についても今後お伝えしていきたいと思います。

 

骨粗鬆症マネージャーは栄養にも関心がないといけないんです。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第17談 でした(^ ^)

かんたん骨粗鬆症チェック!その4「年齢と体重だけでできる骨粗鬆症チェック」

こんにちは( ◠‿◠ )

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第13談

 

“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ も、もうその4になりました。

 

その1の「壁に頭がつくか」その2の「肋骨と骨盤の距離」その3の「身長低下」

に続いて、今回は、「年齢と体重だけでできる簡単チェック」です

 

骨粗鬆症のスクリーニング検査として、用いられているもので、

名称はFOSTA Score(フォスタ スコア)といいます。

 

今回は、計算が必要ですが、簡単ですので皆さんもやってみてください。

 

計算式は、

FOSTA Score =(体重 – 年齢)× 0.2  です

 

まず、体重から年齢を引いてください。

そして、次に0.2をかけてください。

 

どんな値になりましたか? この値を使って判断します。

 

以下のように骨粗鬆症リスクを「低」、「中」、「高」の3つに分類することができます。

 

“ −1 ”よりも大きい : 骨粗鬆症リスクは低いです。

“ −1 ”よりも小さいが、“ –4 ”よりは大きい : 骨粗鬆症リスクはです。

“ –4 ”よりも大きい : 骨粗鬆症リスクは高いです。

 

計算が苦手な方や、面倒な方は下の表で簡単に判断できますので、参考にしてください。

一度、小生の年齢と体重でやってみましょう。

小生は36歳の57kgです。

 

FOSTA Score =(57 – 36)× 0.2

算出された値は、4.2です。

 

−1より値は大きいので、リスクは低いことになります。

 

ただ、小生を例にしましたが、誤りがあります。

このチェックは男性には適応されていません。

 

そもそも、このチェックはアジア人女性を対象に開発されたものだからです。

 

ですので、女性に対して使用するようにしてください。

 

FOSTA scoreの目的は、骨粗鬆症への関心を高め、骨粗鬆症のリスクが高い人を判別し、骨量測定につなげることです。

 

高リスク(−4)の感度は高く、91%といわれています。

 

また、骨粗鬆症診断歴のなかった閉経後女性の21%が新たに骨粗鬆症と診断されたともいわれています。

 

骨粗鬆症検診に誘導するためだけでなく、自分自身でもできるチェックなので、幅広く使用していただければと思います。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第13談 でした(^ ^)

2017年 新年のご挨拶

明けましておめでとうございます(^ ^)

 

2017年が始まりました。

小生は元日から活動をしております。

 

今年はどんな一年にしようかな。

昨年の反省点、やり残した点を必ず今年なんとかしましょう。

 

そして、理学療法士として15年目を迎える年であり、一つ大きな区切りになるかもしれません。

 

昨年12月よりブログを始め、骨粗鬆症に対して情報を発信することになりましたが、

骨粗鬆症に限らず、幅広く介護予防、健康寿命の延伸に取り組んでいきたいと思っています。

 

そして、今年は新たなチャレンジも多く、期待と不安がありますが、着実に前に進みたいと思います。

 

皆さんの目標や計画はいかがですか?

 

では、今年もよろしくお願いいたします( ◠‿◠ )

かんたん骨粗鬆症チェック!その1「壁に頭がつきますか?」

こんにちは♪( ´▽`)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第10談

 

前回までは、“骨粗鬆症になりやすい”シリーズでしたが、

今回からは、“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズをお伝えします。

 

今日は、その1です。 題して! 「壁に頭がつきますか?」です

 

下の図を見ながら説明しますね。

(Reproduced from JAMA 2004;292:2890-900 with permission of the American Medical Association)

 

このチェックの正式名称は、Wall-occiput test (壁-後頭間距離)といいます。

 

方法は、まず壁に背を向けてから、

1.踵を壁につけ、

2.お尻を壁につけ、

3.肩を壁につけ、

そして、、、

4.後頭部を壁につけます

 

壁に頭がつけられない場合は、脊椎が変形しており、胸椎の椎体骨折が存在している可能性が高いといわれています。

 

216名の骨粗鬆症外来に通院する女性患者を対象に,このチェックをした結果では、その感度は60%,特異度が87%で有用であったと報告されています。

(引用:Reproduced from JAMA 2004;292:2890-900 with permission of the American Medical Association)

 

椎体骨折は3人に2人は無症状であるといわれています。

転けたこともないし、痛くもない、

でも、いつのまにか骨折をしていて、背中がだんだんと曲がってきます。

 

日本人は諸外国と比べて椎体骨折が多い国であるといわれています。

 

椎体骨折は背中が曲がるだけでなく、様々が内科的な影響も出てきます。

 

その前に、予防をすることが重要です。

 

一度、壁に背を向けてチェックしてみてください。

 

このように少しでも骨粗鬆症マネージャーとして、みなさんにどんどん情報を発信していきたいと思います。

 

次回は、“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ その2です。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第11談 でした(^ ^)