「OLS-7」③栄養状態の評価

#骨心 #骨粗鬆症マネージャー #メディカルスタッフ #理学療法士 #骨粗鬆症 #骨粗鬆症リエゾンサービス #骨折リエゾンサービス #OLS #FLS #転倒予防 #骨折予防 #介護予防 #健康寿命 #OLS-7

 

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第237談

 

骨粗鬆症ケアの実践に便利な評価ツール「OLS-7」

その紹介シリーズ

今回は、「③栄養状態の評価」

 

【詳細版】

  • 管理栄養士による個人栄養指導またはNSTによる評価

 

【簡易版】

  • メディカルスタッフにより食事摂取状況と栄養についての情報提供がされている

 

【ミニマム版】

  • 食事摂取ができているかの確認がされている

 

栄養は骨の強度に重要ですが、骨折の原因となる転倒予防にも重要です。

 

栄養士さんの協力があれば理想的ですが、普段の食事摂取を確認するだけでも一定の評価はできます。血液検査の結果も参考にしたいですね。

 

あなたの職種やあなたの施設では、どの評価ができますか?

 

当院は、「骨粗鬆症に対して」、「大腿骨近位部骨折に対して」特別な栄養評価はしていませんが、

低栄養状態であれば医師の依頼の元で管理栄養士が介入しています。

 

ただ、日々のケアの中で食事摂取状態は病棟看護師さんが確認しています。

 

そして、術前、術後の血液検査の結果は記録しています。

この結果を元にGNRI(Geriatric Nutritional Risk Index)の計算をしています。

 

GNRIは、血清アルブミン値と体重が分かれば評価できる高齢者の栄養状態評価法です。

以前はMNA-SFを使用していましたが、聞き取り調査が困難な症例が多いこともあり、中止しました。

 

各施設の状況や対象者に応じて適切な栄養評価法を検討してください。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第237談でした(^ ^)

 

(参考:鈴木敦詞:骨粗鬆症リエゾンサービスと簡易評価票「OLS-7」について;The Journal of Japan Osteoporosis Society Vol.2 No.2 2016)

 

(OLS-7に関する過去の記事)

骨粗鬆症ケアに便利な評価ツール「OLS-7」

「OLS-7」①骨折リスク評価ツールを用いたリスク評価

「OLS-7」②既存骨折と併存疾患の確認

 

 骨粗鬆症マネージャーのひとり言(Twitter)

 

 

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1日分のビタミンDが摂取できる?デンシアヨーグルトを食す!

#骨心 #骨心理学療法士 #骨心アプローチ #骨粗鬆症 #骨粗鬆症マネージャー #骨粗鬆症リエゾンサービス #OLS #FLS #転倒予防 #ビタミンD #ヨーグルト

 

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第177談

 

残暑が厳しい日々が続きます。

 

気がつけば8月ももう終わりです。

 

今年のコロナウィルスの影響で毎年恒例のキャンプも中止でした。

 

プールにもいけず、夏らしいことを何一つできずに秋を迎えそうです。

 

外に出る機会が減少すると心配になるのは、ビタミンD不足です。

 

以前にもビタミンDについてはブログで取り上げましたが、

何らかの理由で外出ができない、日光浴ができない方は食事での摂取が必要です。

 

(過去の記事)

→・こんなにスゴイ!ビタミンD

→・なぜ高齢者はビタミンDが不足しているのか?

→・知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴とは

→・ビタミンDを食事で摂るならこれが良い

→・クララとビタミンDの意外な関係とは?

→・冬はより一層ビタミンDを摂りましょう

→・外出機会減少で心配なビタミンD不足

 

そこで、先日私が購入したヨーグルトのご紹介です。

 

デンシアヨーグルト

テレビのコマーシャルで知って気になっていたのですが、

なんと!

ビタミンDが8.5μgも含まれています。

 

これは、日本人の食事摂取基準(2020年版)では1日分に相当するそうです。

 

また、カルシウムは350mg、たんぱく質は4.1gと豊富です。

 

再転倒、再骨折予防には必須のヨーグルトではないでしょうか。

 

気になる(?)カロリーは50kcal

 

実際に食してみました。

 

酸味が抑えられていて非常に食べやすかったです。

(詳しくは正式ホームページへ)

夏が終わり、秋、冬になるにつれて、ますます日光浴の機会が減少します。

すると、体内のビタミンDも減少します。

 

是非、皆さんも食事によるビタミンDの摂取をご検討ください。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第177談でした(^ ^)

 

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外出機会減少で心配なビタミンD不足

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第161談

 

新型コロナウイルスの感染が拡大しております。

大阪府下においても、昨日(3/28)も15名の感染が確認され、合計で191名となりました。

 

政府または各自治体が不要不急の外出を自粛するように要請しております。

 

“若いから感染しても大丈夫”

“自分は大丈夫”

“軽症で済むから大丈夫”

 

などなどテレビで外出している人のインタビューを聞くと悲しい気持ちになります。

 

感染拡大を抑制するためには、不要不急の外出は控える必要があります。

 

ただ、それによる弊害が生じることも事実です。

 

その一つが、外出機会の減少によるビタミンD不足です。

 

屋内で過ごす時間が多くなることで、太陽に当たる機会が減少しビタミンDが不足します。

 

そこで、今回は過去に紹介したビタミンDに関する内容を紹介します。

 

こんなにスゴイ!ビタミンD

→骨に与えるビタミンDの効果を説明しています。

 

なぜ高齢者はビタミンDが不足しているのか?

→ビタミンDが高齢者を中心に不足している原因について説明しています。

 

知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴とは

→ビタミンDの補充に必要な日光浴について説明しています。

 

ビタミンDを食事で摂るならこれが良い

→食事で摂取するビタミンDについて説明しています。

 

クララとビタミンDの意外な関係とは?

→アルプスの少女ハイジはビタミンD不足物語(あくまで一説です)

 

冬はより一層ビタミンDを摂りましょう

→日照時間が短い冬は特に意識が必要であることを説明しています。

 

ご自分やご家族に対する参考だけでなく、

医療・福祉に関わっている方は担当している患者さんや利用者さんに対する説明にも活用していただければと思います。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第161談でした(^ ^)

 

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冬はより一層ビタミンDを摂りましょう

#骨心 #骨心理学療法士 #骨粗鬆症 #骨粗鬆症マネージャー #ビタミンD #日光浴

 

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第145談

 

もう2019年も12月です。

 

このブログを始めたのは2016年の12月。丸3年が経過しました。

なんと、今月から4年目に突入しました。

 

こんなに続くとは思っておりませんでしたが、

皆さんのおかげで今日に至っております。

 

ありがとうございます。

 

さて、今日の内容は久しぶりにビタミンDです。

 

冬は日光に当たる機会が少なくなります。

 

ということは、、、、

皮膚での生成が少なくなります。

 

ってことは、、、、

食事で摂取する必要性が増すということです。

 

つい先日、スーパーで買い物した時に、ふとある物が目に入りました。

ダノンヨーグルト!

ビタミンDが多く含まれている!!

 

OLSバカになっているので、

“ビタミンD“という文字を見ると過剰に反応してしまう、、、。

 

実は、それ以上に目に入ったのは、このヨーグルトが89円だったこと。

 

即買い致しました(^_^;)

 

自分だけでなく、ちゃんと子供達にも食べさせました。

 

ビタミンDに関するバックナンバーは以下の通りです。

合わせてご覧いただけると幸いです。

こんなにスゴイ!ビタミンD

ぜ高齢者はビタミンDが不足しているのか?

知らないとマズイ!ビタミンDを作るための正しい日光浴とは

ビタミンDを食事で摂るならこれが良い

クララとビタミンDの意外な関係とは?

 

ということで、こんな感じでブログ4年目もよろしくお願いいたします。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと@骨心 第145談でした(^ ^)

 

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磐田市で骨折予防に対する運動介入方法について講演してきました

#骨粗鬆症 #骨粗鬆症マネージャー #骨粗鬆症リエゾンサービス #OLS #骨折予防 #運動 #磐田市立総合病院

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第95談

 

こんにちは(^ ^)

 

今回は講演報告です。

11月17日に「骨粗鬆症と多職種連携を考える2018」ということで、

静岡県磐田市にある磐田市立総合病院様にお招きいただきました。

(浜松駅を出ると、出世大名の家康くんがお出迎え)

 

今回は、当院の副院長と管理栄養士と同行です。

よって、講演は医師の立場から、理学療法士の立場から、管理栄養士の立場から、とそれぞれお話をさせていただきました。

 

私に課せられたテーマは、「誰でもできる骨折予防に対する運動介入」です。

 

が、40分もお時間をいただいておりましたので、

運動に加えて、当院の骨粗鬆症リエゾンサービス(OLS)についてもちゃっかりお話をさせていただきました。

 

骨折予防に対する運動介入は、「強い骨を作ること」と「転倒しない体を作ること」が重要です。

 

運動を専門的に扱う理学療法士は、転倒に対する意識は比較的保有していると思います。

しかし、強い骨を作る、すなわち骨密度の向上に対する意識は乏しいのが現状です。

 

また、運動するのは理学療法士だけというわけではありません。

理学療法士が関われる時間は限られます。

 

関わっていない時には、その他のメディカルスタッフの協力は不可欠です。

 

運動が継続できているか、正しい方法でできているかの確認が必要です。

運動ができていない人には、その場でできる簡単な運動を一緒にすることも必要です。

 

さらに、急性期だけ、回復期だけ、生活期だけなど、ある期間しか運動しないというのも問題です。

 

どの職種でも、どの環境でも、ある程度運動について理解しておく必要があります。

 

よって、今回はテーマの通り、「誰でもできる運動」をご紹介させていただき、その必要性や効果などをお話させていただきました。

 

複雑な運動は必要ありません。

医療者が難しいと感じる運動は、実際に運動をする対象者も難しいと感じ、継続してもらえません。

 

運動は継続が必要です。

 

継続してもらえるように、どうすればいいのか。

理学療法士として臨床で感じた成功するコツも私見ですがお伝えさせていただきました。

 

3者の講演の後は、ワークショップということで参加者がグループに別れて、自施設の取り組みや今後できることなどを活発にお話しされておりました。

 

少しでも今日からのOLS活動に活かせるヒントを掴めたのではないでしょうか。

(熱いワークショップが行われた会場)

 

セミナーの後は、しっかり鰻を食べて帰ってきましたよ。

やはり美味しいですね。

疲れが一瞬で消えて、OLS活動に対する鋭気が養われました。

 

今回もたくさんの方と出会えて本当に貴重な会になりました。

 

次の予定は、法人内のリハ部門が集まる研修会で少しお話しさせていただきます。

スライドもできているので、準備はバッチリです!

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第95談でした(^ ^)

 

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知っていましたか?骨に重要な食品が値上がっています!

#骨粗鬆症 #骨粗鬆症マネージャー #カルシウム #ビタミンK

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第76談

 

お久しぶりです! 1ヶ月ぶりの更新となります。

OLSから離れていたわけではありません。

どっぷり臨床でOLSに浸かっており、ブログの更新ができなかったのです(言い訳です)。

 

さて、今回は今月から値上がりとなった骨粗鬆症の予防と改善に必要な食品の話題です。

皆さん、今月からチーズ納豆が値上がったことはご存知でしたか?

 

商品にもよりますが、チーズは2〜17%程度、納豆は10~20%程度の値上げになっています。

値段が上がっていない商品に関しては量が減っている可能性があるそうです。

 

チーズはカルシウム、納豆はビタミンKがそれぞれ豊富に含まれています。

私はともに大好きな食品で骨を意識して自分だけでなく子供達にも食べさせています。

 

骨を守るためには、お金がかかる時代になるのでしょうか。

 

値上がったから食べるのを控えようとせず、こまめに摂取し続けましょう!!

 

今後、納豆に関する豆知識もアップしていきたいと思いますので、楽しみにしておいてください。

 

余談ですが、その他に骨に重要なビタミンDは日光浴で養えるのでお金がかからず安心ですね(^.^)

 

カルシウムに関する過去の記事

知らないとマズイ!1日に必要なカルシウム量は?

食べてみよう!カルシウムが多く含まれる食材とは?

骨に必要な牛乳の日本とアメリカの大きな違いとは?

魚でカルシウムを摂取するつもりが、意外なことに!

 

ビタミンKに関する過去の記事

骨に必要な2つのビタミン!ビタミンDともう1つは?

今日から摂取!ビタミンKが多く含まれる食品とは

納豆菌の恐るべきパワー

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第76談でした(^ ^)

過去の記事一覧はこちら

納豆菌の恐るべきパワー

#骨粗鬆症リエゾンサービス #骨折リエゾンサービス #納豆 #ビタミンK

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第66談

 

先日、録画していたTV番組を見ていて勉強になったことをご紹介したいと思います。

 

それは、骨粗鬆症と大きな関係があるビタミンKのお話です。

以前にもビタミンKを取り上げたことはありますが、そこで紹介しなかった内容です。

 

ご存知の通り、納豆は大豆からできるものですが、そもそも大豆にはビタミンKは含まれておりません。

知りませんでした。

では、なぜ納豆にはビタミンKが豊富に含まれているのか?

 

それは、納豆菌の働きによってビタミンKが産生されるからだそうです。

 

そして、その納豆菌は栄養素の吸収を高めるという素晴らしい効果もあります。

 

そんな納豆菌ですが、乳酸菌との相性が抜群だそうです。

「納豆キムチ」ってご存知ですか?

納豆にキムチを混ぜるだけですけどね、、、。

でも、その混ぜるだけでキムチに含まれる乳酸菌が10倍にも増えるとの報告もあるそうです。

 

これを見て私も早速作って見ました。

匂いは強烈ですが、味は抜群でした!!

 

その味ですが、納豆を美味しくするためにはよく混ぜないといけないことはご存知ですか?

混ぜることによって納豆に含まれるグルタミン酸が増えて、美味しさがアップするそうです。

 

納豆って奥が深いですね。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第66談でした(^ ^)

 

過去のビタミンKに関する記事

骨に必要な2つのビタミン!ビタミンDともう1つは?

すぐできる!ビタミンK自己チェック

今日から摂取!ビタミンKが多く含まれる食品とは

 

そのほかの過去の記事一覧はこちら

魚でカルシウムを摂取するつもりが、意外なことに!

#骨粗鬆症 #骨粗鬆症マネージャー #カルシウム #理学療法士

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第55談

 

先日、無性に秋刀魚が食べたくなって、買いに行きました。

そして、美味しくビールとともにいただきました。

 

そのカルシウムが豊富な魚ですが、皆さん焼く前に塩をふりますよね。

そもそも、なぜ塩をふるのかわかりますか?

そして、どのタイミングでふりますか?

また、どれくらいふりますか?

 

塩をふる目的はいくつかあるそうです。

重要な目的は、生臭さを取ること、魚の身をしめ旨みが流れ出すのを防ぐことだそうです。

 

では、どのタイミングでふるのか。

焼く15〜20分ほど前が良いそうです。

それは、塩をふると表面の水分で塩が溶け、浸透圧の影響で生臭みのある水分が引き出されていきます。また、タンパク質の成分が変化して身が締まり、焼いても崩れにくく、旨味が逃げません。

 

最後は、塩の量です。

魚の重量比の2~3%程度が良いそうですが、今回お伝えしたいのは、ふりすぎないことです。

 

面白い話を聞いたことがあります。

それは、この方程式です。

 

魚+適量の塩=カルシウム摂取(骨強度向上)

魚+過度の塩=高血圧(生活習慣病)

 

骨粗鬆症のために魚を積極的に摂取していても、塩のふり方で大きく異なる結果が生まれるということです。

 

皆さんも、魚の塩焼きをするときは気をつけてくださいね!

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第55談でした(^ ^)

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【学会報告】第19回日本骨粗鬆症学会で発表してきました

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第52談

 

今回は、先日10月20〜22日に大阪国際会議場で開催された第19回日本骨粗鬆症学会の参加・発表報告です。

地元大阪での開催で3日間とも自宅からの日帰り、、、。

遠方での旅行気分は全くゼロでした。 去年は仙台で楽しかったのに、、、。

しかも、台風が近づいているため終始雨でした。

傘を手放すことができない、いつも以上に大変な学会でした。 雨男健在です。

 (会場12階からみた雨の大阪)

さて、今回は、「大腿骨近位部骨折における術前後の栄養介入が術後の身体機能に及ぼす影響」という演題名で初日にポスター発表させていただきました。

 

大腿骨近位部骨折術後の機能改善に影響する因子の中に、栄養状態が含まれています。

また、大腿骨近位部骨折症例は受傷前から低栄養やサルコペニア、フレイルの状態であるものが多いとの報告があります。

そして、回復期病院において栄養介入による身体機能の改善報告もあります。

 

これらを加味すると、受傷直後すなわち入院直後から栄養介入をすると、術後早期から身体機能の改善が得られるのではないかという仮説でRCTでの介入研究を行いました。

 

結果としては、栄養評価において有意差を認めた項目はありましたが、術後2週という短期での身体機能の改善は得られませんでした。

 

今後は、課題を克服した上で中期的な介入を行うべきか検討したいと思っております。

(第1会場 講演中は満席でした)

さて、今回の学会は今まで以上にOLS(骨粗鬆症リエゾンサービス)に関する報告が多いように感じました。

様々な施設が多職種で連携して独自のOLSを展開しており、かなり刺激を受けました。

そして、羨ましい気持ちになりました。

 

それは、発表されている施設はOLSを認知して活動を支援してもらっていることです。

私の病院は、まだ委員会は存在せず、バックアップももらえていません。

骨粗鬆症マネージャーを多職種で取得して、チームで活動している訳でもありません。

 

それが羨ましい気持ちになったわけですが、その気持ちはすぐに違う気持ちになりました。

OLSの現在の問題点は、骨粗鬆症マネージャーの資格を取得したものの何をしたらいいのかわからない、特に何も活動していないという人が多くいることです。

私は、そのような悩みを抱えている方々に対して“光”を見せられるような活動(発表)をしようと思いました。

 

事実、当院でも6月より大腿骨近位部骨折症例に対してOLS活動を始めることができました。

「一人からでもOLSを始めることができる!

もちろん、様々な方の協力はいただきましたが、チームはなくてもOLSができることを今後も発信したいと思います。

 

来年の学会は長崎です。

今から楽しみにしています。

皆さんも、是非参加してください。

 

また、会場では遠慮なく声をかけてくださいね! よろしくお願い致します。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第52談でした(^ ^)

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骨に必要な牛乳の日本とアメリカの大きな違いとは?

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第50談

 

強い骨を形成するためには、骨の主要材料であるカルシウムの摂取は必須です。

 

日本人はカルシウムの摂取量が慢性的に少なく、その不足分は牛乳1杯(1本)分くらいではないかといわれています。

 

カルシウムをはじめ、栄養に関しては以前にも取り上げて話をしてきましたが、

今回はカルシウムの摂取でよく用いられる牛乳について、日本とアメリカの違いをご紹介したいと思います。

過去の記事

骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣

骨粗鬆症の予防と治療に必要な4つの栄養素

知らないとマズイ! 1日に必要なカルシウム量は?

やってみよう!カルシウム摂取量チェック!

食べてみよう!カルシウムが多く含まれる食材とは?

 

もちろん、サイズがアメリカは馬鹿でかいことや価格が若干高めであることなどの違いはありますが、

今回は骨折予防に関することの違いを紹介します。

 

その違いとは、、、ビタミンDの含有量です。

 

アメリカのほとんどの牛乳にはビタミンDが多く含まれています。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があることは以前紹介しましたが、

アメリカではそのような観点からビタミンDの含有が推奨されています。

 

ビタミンDはその他にも転倒予防や筋力増強効果が証明されており、

骨折しない体を形成するために欠かすことのできない栄養素の一つです。

 

ビタミンDに関する過去の記事

こんなにすごい!ビタミンD!

なぜ高齢者はビタミンDが不足しているのか?

ビタミンDを食事で摂るならこれが良い

クララとビタミンDの意外な関係とは?

 

なので、牛乳のパッケージにも違いがあります。

アメリカではビタミンDの含有が当たり前になっているため、あえてビタミンDを少なくしている牛乳は

ビタミンD抜き」のような表示がされています。

それに対し、日本の牛乳はあえてビタミンDを多く含有しているものに、「ビタミンD入り」のような表示がされています。

 

今度スーパーで乳製品売り場の前を通った際は、ぜひ牛乳のパッケージを見てみてください。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第50談でした(^ ^)

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