地域連携・多職種連携セミナーで発表してきました

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第47談

 

先日は、ホテルアゴーラリージェンシー堺で開催された「骨粗鬆症の地域連携・多職種連携セミナー」で発表させていただきました。

当初想定していたら参加人数よりも多かったらしく、部屋が変更になるくらいの盛況でした。

 

私の発表演題は、「骨粗鬆症マネージャーが主体となって開始に至ったリエゾンサービスの経験」でした。

今回は、骨粗鬆症との出会いから、当院での大腿骨近位部骨折症例に対する検査・治療の現状の把握、そして次の骨折を予防するために取り組んだ内容についてお話しさせていただきました。

 

私は理学療法士ですが、理学療法士に特化した話ではなく、一人の骨粗鬆症マネージャーとして話をさせていただきました。

 

3年近くかかった取り組みを30分という短い時間で話をするのは大変でしたが、無事に形になったのではないかと思っています。

 

私の発表の後は、大阪府済生会吹田病院の院長であります黒川正夫先生の特別講演がありました。

今までは講演会や学会などで黒川先生のご講演を聴講者の一人として聞いていたのですが、初めてお会いしてお話をさせていただいて大変光栄でした。

 

講演を拝聴して、1次骨折の予防、2次骨折の予防、地域連携の重要性とその取り組みについて参考にさせていただきたい内容が盛りだくさんで有意義な時間を過ごせました。

 

骨粗鬆症マネージャーにおける現在の問題点は、「資格を取ったものの主な活動をしていない」、「連携や交流もない」、「でも、何かしたいと思っている」などがあります。

今回のセミナーで少しでも解決できるヒントを感じてもらえていたらと思っています。

 

また、今後も骨粗鬆症マネージャー同士が交流を図れるような機会を作っていきたいと思います。

 

ますます頑張らないといけませんね(^ω^)

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第47談でした(^ ^)

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計算してみよう!あなたの今後10年間の骨折リスクは?

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第43談

 

あなたは、今後10年間の骨折りスクはどれくらいかご存知ですか?

リスクは低いのか、それとも意外と高いのか。

気になりませんか?

 

現在、その骨折りスクを簡単に評価できる方法があるんです。

その評価ツールの名前は、FRAX®(fracture risk assessment tool)です。

フラックスと呼びます。

 

これは、2008年にWHOにより提唱されたもので、その人の今後10年間に起こると予想される骨折発生危険度が計算できます。

 

方法は、インターネットに接続し、12の危険因子を入力するだけです。

そうすると、自動的に大腿骨近位部あるいは主要骨粗鬆症性骨折の骨折確率が算出されます。

(FRAXの入力画面)

計算式は非公表ですので、机上ではできません。

以下にFRAX®の特徴を挙げました。

 

FRAX®の特徴

・世界44カ国のツールが作成されている

・各国の骨折発生率、平均余命で調整されている

・50歳以上の男性、閉経後女性に使用できる

・取り扱いが簡単である

・日常診療に適用できる

・閾値はあくまで「提案」であり治療を強制するものではない

 

各国ごとに計算式を調整されているのは大きな特徴ですよね。もちろん日本版も作成されています。

 

また、日常診療での取り扱いが簡単で、病院の待ち時間のうちに患者さんに必要項目を記入していただき、病院職員が骨折確率を算出してから、診察を受けるといった方法をとっている病院もあるそうです。

 

私も使用しておりますが、非常に簡単ですぐに算出することができます。

 

次回は、計算に必要な12の危険因子についてお話をさせていただきます。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第43談でした(^ ^)

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リハ医学会にて発表してきました

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第36談

 

昨日から3日間、岡山県にて第54回日本リハビリテーション医学会学術集会が開催されています。

 

私は、仕事などの都合で昨日のみの参加となりましたが、ポスター発表をさせていただきました。

(ポスター会場)

今回の発表内容は、当院における大腿骨近位部骨折症例の骨粗鬆症に対する評価と治療の実態を後方視的に調査して、問題点を把握し、改善に向けた取り組みの実施までの活動報告です。

 

急性期病院での骨粗鬆症マネージャーの役割として2次骨折の予防は重要であり、特に当院のように大腿骨近位部骨折症例が年間200症例を超える病院では対策を講じる必要性は言うまでもありません。

 

骨粗鬆症マネージャーを取得して、2次骨折の予防を活動の柱として取り組み続け、ようやくその取り組みが開始できたことは、たくさんの周りの方々のご協力があってのことだと思っています。おそらく一人では、ここまでたどり着けませんでした。

 

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

今日は、その感謝の気持ちも込めて活動内容を発表させていただきました。

 

ただ、発表した後の質問を終えて思った率直な感想は、骨粗鬆症リエゾンサービス、骨粗鬆症マネージャーの認知度が思った以上に低いことでした。

 

骨粗鬆症マネージャーというのは、貴院でのオリジナルの資格なのか?」

「このような現状は貴院だけなのか、全国的なものなのか?」

「このような取り組みは効果があると報告されているのか?」

などなど

 

もっと骨粗鬆症マネージャーとして啓発活動を続けていかないといけないことを痛感しました。

 

でも、最後に声をかけていただいた方は、リエゾンサービスを積極的にされている施設で勤務されているそうで、情報交換ができたことは貴重でした。

 

これで、春から夏にかけての学会は一区切り。

夏は講演や研修の機会が控えているので、そこで骨粗鬆症の啓発活動を行いたいと思います。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第36談でした(^ ^)

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社内講演をしてきました

こんにちは(^ ^)

 

今日は製薬会社様よりご依頼があり社内講演をしてきました。

講演タイトルは「骨折連鎖を断つための新たな挑戦」です。

今回、様々な方のご協力をいただき、「骨折連鎖予防手帳」を作成しました。

この手帳は骨粗鬆症性骨折を受傷された方に配布するものであり、次の骨折を予防するための治療率の向上と、治療継続率の向上を目的としています。

 

今日の講演は、私がなぜ骨粗鬆症に対して活動を始めるようになったのか、なぜ骨折連鎖予防手帳の作成が必要と考えたのか、そしてこの手帳を今後どのように活用して行くのかなど、臨床で感じたことをそのままスライドと言葉で表現してみました。

 

当院では、大腿骨近位部骨折症例に対して配布を予定しており、現在運用開始に向けた準備をしております。

 

今週末の日本理学療法学術大会、来月の日本リハ医学会での発表でもこの手帳を紹介させていただきたいと思います。

 

この手帳が、骨粗鬆症治療の一役を買えることを願って、今後も骨粗鬆症マネージャーとして活動していきたいと思います。

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地域連携パスについての講演をしてきました

こんにちは(^ ^)

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第25談

 

今日は某製薬会社様よりご依頼があり社内講演をしてきました。

テーマは、大腿骨近位部骨折の地域連携パスについてです。

 

何を話しようか迷ったのですが、シンプルに「地域連携パスで骨粗鬆症の地域連携が図れるのか」という内容でお話をさせていただきました。

 

現在の堺市で使用されている大腿骨近位部骨折の地域連携パスは、骨折に対する内容しか含まれておらず、骨粗鬆症に対する内容は全く含まれておりません。

 

以前、聴講した研修で、「大腿骨近位部骨折に対する手術は、骨折の治療であって骨粗鬆症の治療ではない」と聞いて衝撃を受けた覚えがあります。

 

骨粗鬆症の治療をしなければ、次の骨折を招く危険性を見て見ぬ振りをした状態と同じです。

講演では、当院での骨粗鬆症に対する検査と治療の実績から、地域連携パスにどのような骨粗鬆症の内容を導入すべきかなどをお話させていただきました。

 

急性期病院だけでは骨粗鬆症の予防と治療はできません。地域の医療機関との連携が必須です。

これから、地域連携についての取り組みを加速し、活動の幅を広げていきたいと考えています。

(スライドの表紙です)

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第25談 でした(^ ^)

 

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足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)の恐ろしさ

こんにちは(^-^)

 

前回は、骨粗鬆症性骨折の代表格である足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)の患者数は欧米諸国で減少しているが、わが国では増加していることをお伝えしました。

 

今回は、その大腿骨近位部骨折はどれほど恐ろしいものなのかお伝えしようと思います。

 

足の付け根の骨折ですので、もちろん体重を支えることが困難になります。

そうなると、歩くことに支障が出て、日常の生活を営むことも困難になります。

 

自立した日常生活を営むことが難しくなると、人の手を借りないといけないことになり、要支援、要介護状態になりやすくなります。

 

厚生労働省が公表している平成25年国民生活基礎調査において、要支援・要介護状態になる原因として「転倒・骨折」は11.8%と多く、脳血管疾患(18.5%)、認知症(15.8%)、高齢による衰弱に(13.4%)次ぐ4位になっています。

 

そのような、自立した日常生活が困難になると、“健康寿命”が短くなる恐れがあります。

 

“健康寿命”

 

最近、よくテレビでも耳にするワードなので、ご存知の方は多いと思いますが、

「健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間」のことです。

 

健康寿命については、次回詳しくお伝えします。

 

大腿骨近位部骨折を起こすと、日常生活を送ることが困難になりやすく、健康寿命が短くなる。

 

この骨折の恐ろしいのは、これだけではありません。

 

実は、生命の危険性もあるということです。

 

骨折して1年後の死亡率は約10%に近いといわれています。

諸外国に比べるとやや低いそうですが、それでも多いですよね。

 

10人のうち、1人は1年後に亡くなられていることになります。

 

では、こんな疑問が出てくると思います。

この骨折は80歳代に多く生じるので、年齢的にも骨折しなくても寿命が影響しているのでないか?

 

じゃあ、骨折していない健康な80歳代の1年後の死亡率はどれくらいでしょうか?

 

答えは、5%です。

 

大腿骨近位部骨折の恐ろしさがわかってきましたか?

 

骨粗鬆症を見逃していると、このような状態になる可能性があるのですよ!

 

そのほかにも、反対側の同じ場所が折れる危険性が増加する“骨折連鎖”の状態に陥りやすいことも見逃すことができない点です。

 

骨折連鎖についてもじっくりお伝えしていきますね。

 

「骨粗鬆症って意外と大変なんやなあ」

「骨粗鬆症についてもっと知りたいなあ」

「周りにも骨粗鬆症について教えてあげよう」 など

 

このブログを通じて骨粗鬆症に興味・関心を抱いていただけると、骨粗鬆症マネージャーとしての役割が少しでも担えているのではないかと思います。

 

どんな些細なことでも結構ですので、ご意見・ご質問があればコメント、メッセージを送ってください。

 

よろしくお願いします( ^ω^ )

増え続ける足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)

こんにちは(^-^)

 

今回は、足の付け根の骨折である大腿骨近位部骨折を取り上げてお話をします。

 

大腿骨近位部骨折は骨粗鬆症による骨折の代表格です。

 

ほとんどが転倒にて生じるといわれています。 数値にすると約90%くらいです。

 

その大腿骨近位部骨折を受傷する患者さんの数は、わが国では増えているでしょうか?

 

もうタイトルで増えていると言っちゃってますね(^_^;)

 

どれくらい増えているでしょうか?

 

1987年では約5万人といわれていましたが、2012年では約17万人といわれています。

25年間のうちに3倍強に増えてしまいました。

そして、今後も増加することが予想されています。

 

大腿骨近位部骨折の恐ろしさについては、また後日じっくりとお伝えするとして、

こんなに増えているのはわが国だけなのでしょうか?

 

諸外国に目を向けてみましょう!

 

トランプ氏が次期大統領となるアメリカはどうでしょうか?

答えは“減少”しています。

 

ジャスティン・トルドーが首相を務めるカナダは、、、、 “減少”しています。

 

EU離脱問題で大変なイギリスは、、、 “減少”しています。

 

「魔女の宅急便」の舞台にもなったと言われているストックホルムがあるスウェーデンは、、、 “減少”しています。

 

サンタクロースがいるフィンランドも“減少”しています。

 

そうです!

欧米諸国は減少しているのです。

 

その理由の一つに、骨粗鬆症に対していち早く国をあげて対策を取り、効果があらわれているからです。

 

わが国では、近年になりようやく日本骨粗鬆症学会が骨粗鬆症リエゾンサービスを策定しました。

そのリエゾンサービスの活動の一部を担うのが、骨粗鬆症マネージャーです。

 

しかし、まだ効果が得られるまでには至らず、減少には転じていません。

 

私も骨粗鬆症マネージャーとして大腿骨近位部骨折の減少に向けた取り組みを行っています。

 

早く諸外国と同様に、「わが国で減り続ける足の付け根の骨折」というタイトルでブログを更新できればと思っています。

 

そのためには、みんなが骨粗鬆症に目を向けて、活動していくことが大事だと感じています。