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nob について

大阪府堺市の病院で働く理学療法士です。骨粗鬆症の予防を目的に日々研鑽しています。どうすれば骨は丈夫になるのか、どうすれば骨折を防ぐことができるのか。一般の方だけでなく医療従事者にも参考になる情報(コツ)を発信したいと思います。 

骨粗鬆症になりやすい4つの病気と1つの薬

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第9談

 

「骨粗鬆症になりやすい」シリーズの最終談になります。

 

第7談の「4つの身体的要因」第8談の「5つの生活習慣」に続いて、

今回は、「4つの病気と1つの薬」についてお伝えします。

 

みなさん、どのような病気が思いつきますか?

 

では、はじめていきましょう。

 

1.糖尿病

以前は、1型糖尿病は骨折リスクが高いが、日本人に多い2型糖尿病は骨折リスクが低いといわれていました。2型糖尿病が低いといわれていた原因は、骨密度が健常人よりも高いということでした。しかし、現在は2型糖尿病でも骨折リスクは高いことがわかりました。それは、骨の強度は骨密度と骨質で表されますが、糖尿病では骨質が劣化することが原因だそうです。ちなみに、日本では糖尿病患者数より骨粗鬆症患者数の方が多いとも言われています。

 

2.関節リウマチ

炎症を引き起こす物質が骨の吸収を促進し、骨の形成を抑制するためです。また、関節リウマチの治療にステロイド薬がよく用いられていますが、このステロイド薬自体も骨粗鬆症を引き起こす原因になります。ステロイド薬については、最後に説明します。あと、考えられることは、関節リウマチによる痛みで活動量が減少する(運動不足)によって、骨への刺激がなくなることです。疾患自体が骨粗鬆症を招き、その疾患の治療も骨粗鬆症を招く、う〜ん、難しいですね。

 

3.胃の切除

胃の切除をすると食事量が減少し、骨に必要な栄養が十分摂取できないことが考えられます。また、カルシウムの吸収が低下するともいわれています。胃の切除後に骨粗鬆症が起こる危険性は40%程度だそうです。がんの死亡率で、胃がんは男性で2位、女性で3位です。みなさん、胃を大切にしましょう。私は今年の人間ドックでピロリ菌が見つかったので、すぐに駆除しました。

 

4.卵巣の摘出

卵巣で作られる女性ホルモンのエストロゲンが大きく関与します。第7談の「4つの身体的要因」でもお伝えしましたが、エストロゲンは骨密度の維持に重要なホルモンであり、卵巣の摘出によりホルモンバランスが崩れると骨粗鬆症になりやすくなります。

 

5.ステロイド薬

関節リウマチでもお伝えしましたが、ステロイド薬は関節リウマチや喘息、膠原病などの治療薬をして多く用いられています。この薬は、骨の吸収を促進し、骨の形成を抑制してしまいます。それだけでなくカルシウムの吸収も抑制してしまいます。その結果、骨粗鬆症になるということです。ステロイドと骨粗鬆症の関係性は重要で、「ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン」が出るほどです。

 

いかがでしょうか?

骨粗鬆症にならないためにも、その原因となる疾患にならないように健康には気をつけましょう。

 

次回からは、「簡単にできる骨粗鬆症チェック」シリーズでお伝えしていきますね。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第9談 でした(^ ^)

骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣

 

こんにちは( ^∀^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第8談

 

年末になり、クリスマスも間近になっておりますが、私は平凡な日々を過ごしております。

皆さんは、どのような年末をお過ごしでしょうか?

そういえば、年賀状の準備をしないといけないですね。 億劫です。

 

さっ、話は本題に戻りまして、

今回のテーマは、“骨粗鬆症になりやすい5つの生活習慣”についてです。

 

前回は、「4つの身体的要因」についてお伝えしました。

今回は生活習慣です。

 

あなたの生活習慣はどうでしょうか? 骨粗鬆症の危険性はありませんか?

 

では、はじめていきましょう。

 

1.カルシウム摂取不足

カルシウムは骨の主要成分です。欠かすことはできません。過度のダイエット、偏った食生活はカルシウムの摂取不足を招きます。カルシウムだけでもたくさん語ることはできるので、乞うご期待ください。これだけはお伝えしておきます。みなさん意外と必要な量を摂取できていませんよ!

 

2.運動不足

骨強度を増大させるためには、骨への刺激が必要です。その刺激とは運動です。理想論でいえば、垂直に負荷がかかる運動がいいのですが、まずはなんでもいいので運動習慣をつけることが必要ですね。また、運動不足による身体機能の低下は転倒しやすくなり、骨折を招く危険性があります。偉そうなことを言ってますが、私は現在完全に運動不足です。臨床のリハビリで補う程度です、、、。

 

3.日照不足

みなさん、昨日はどれくらいの時間、太陽に当たりましたか?あっ、昨日は曇りのち雨でしたね。では、その前の日はどうでしたか?私は出勤と退勤の駐車場と病院の移動だけです。数分です。日照不足になると、何が問題なのか。それは日光浴によって皮膚で生成されるビタミンDができなくなるからです。ビタミンDは骨粗鬆症において非常に重要な栄養素です。

 

4.過度の飲酒

これは偉そうには言いにくい。なぜなら、私自身がお酒が好きだからです。でも、重要なことなのでお伝えします。一般的には2単位相当のアルコールを長期的に摂取していると危険であると言われています。2単位相当って言われても分かりにくいですよね。350ml缶のビールでは3本です。日本酒では2合、ワインならグラス4杯です。ビールとワインが好きな私は耳が痛い話です。つい飲み過ぎてしまいます。気をつけます。

 

5.喫煙

飲酒と違ってこれは胸を張ってお伝えします。なぜなら、私は12年前に禁煙したからです。喫煙は骨粗鬆症だけでなく様々な分野で危険な因子です。喫煙することでカルシウムの吸収が障害されるといわれています。また近年は男性において、喫煙によるCOPDと椎体骨折の関係性も重要視されています。喫煙はそう簡単にやめれるものではないと思いますが、これを機に禁煙に向けて頑張りましょう。

 

いかがでしょうか? あなたは該当する要因はありましたか?

あなただけでなく身近な方で少しでも疑わしい場合は、是非骨粗鬆症の検診を勧めてあげてください。

 

次回は、骨粗鬆症になりやすい病気や薬剤についてお話をします。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第8談 でした(^ ^)

骨粗鬆症になりやすい4つの身体的要因

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第7談

 

今回のテーマは、“骨粗鬆症になりやすい4つの身体的要因”についてお伝えします。

 

以前にもアップしましたが、「骨粗鬆症とはどういう状態なのか?」という問いに答えることはできても、「骨粗鬆症になりやすい人は?」という問いには答えることができる人は少ないです。

 

ですので、「なりやすい人の特徴」についてシリーズ化してお伝えしていきます。

 

まず今回は「身体的要因」です。

 

1.閉経

これは女性特有の要因です。閉経を迎えると女性ホルモンであるエストロゲンが減少します。その女性ホルモンは非常に骨粗鬆症には重要で、骨からカルシウムが溶けてなくなっていくのを防いでくれているのです。その重要な女性ホルモンが閉経後に減少することで、急激に骨密度が減少します。骨粗鬆症の約8割が女性であることがこれで納得できますね。

 

2.加齢

骨密度は50歳くらいから低下します。その原因は、先にも述べたように女性では閉経後のエストロゲン減少がありますが、そのほかに性別問わず骨に重要なカルシウムの吸収が低下することや、カルシウムの吸収に重要なビタミンDを作る働きを低下させるなどが考えられています。カルシウムやビタミンDなど骨に重要な栄養素についてはまた後日詳しくお伝えします。

 

3.やせている

特に多いのが過度のダイエットです。食事量を減少することで骨に必要な栄養素が不足します。また、「やせ」は骨折リスクにも該当します。骨折しやすい要因もまたアップしないといけないですね。ちなみに、肥満度を表すBMI指数において「やせ」に分類される方は注意です。「やせ」に分類されるのは18.5以下です。私はギリギリセーフでした。別にダイエットしているわけではないですよ!

 

4.家族に骨粗鬆症の方がいる

これは両親が骨粗鬆症であるかどうかで判断していただければ良いかと思います。ただ、日本において骨粗鬆症の検診率が低いというのは以前にお伝えした通り、両親が骨粗鬆症であるのかわからない方は多いと思います。そんな場合は、両親が大腿骨の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)をしたことがあるかどうかで判断してください。母娘間の骨密度に関する遺伝は7割ほど高いと言われています。

 

いかがでしょうか? あなたは該当する要因はありましたか?

あなただけでなく身近な方で少しでも疑わしい場合は、是非骨粗鬆症の検診を勧めてあげてください。

 

次回は、骨粗鬆症になりやすい生活習慣についてお話をします。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第7談 でした(^ ^)

健康寿命

こんにちは(^-^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨を丈夫にするためのコツ 第6談

 

今回のテーマは、“健康寿命”です。

 

前回、大腿骨近位部骨折は健康寿命を短縮する恐れがあるとお伝えしました。

 

では、健康寿命というのは一体何なのでしょうか?

 

最近はテレビでも良く出てくるワードですので、ご存知の方は多いと思いますが、簡単に言えば、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間』のことです。

 

ってことは、健康寿命が短くなるということは、「何らかの健康上の問題で日常生活を送る期間が短くなる」ということです。

 

平均寿命はご存知ですよね?

 

平均寿命は年々延伸しています。

 

平均寿命の延伸に伴い、健康寿命が短くなれば、介護を要する期間が長くなり、その方のQOL(生活の質)の低下を招くだけでなく、介護を実施する家族などの負担の増大にもつながります。

 

また、医療費や介護給付費などの社会保障負担の問題も生じてきます。

 

では、現在日本における平均寿命と健康寿命はどれくらいなのでしょうか?

そして、平均寿命と健康寿命の差は一体どれくらいなのでしょうか?

 

今回は、厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会・次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会が出典している資料を元にご説明します。

 

まず男性ですが、平均寿命は79.55歳であるのに対し、健康寿命は70.42歳です。

よって、平均寿命と健康寿命の差は9.13年です。

 

続いて女性はどうでしょうか。

平均寿命86.0歳に対し、健康寿命は73.62歳で、その差は12.68年です。

 

男性で約9年、女性で約13年。

 

みなさん、この期間をどう思いますか?

 

誰もが老いてくるものだから仕方がないと片付けますか?

 

9年、13年、長いですよ。

この間、誰かの支えがないと生活できないと想像したら、、、。

 

さらに、大腿骨近位部骨折のような日常生活に影響を及ぼす骨折を起こすと、この差はどんどん広がるのです。

 

このような状態にならないためにも、健康寿命の延伸を図ることは重要です。

 

健康寿命を短縮する原因は、脳血管疾患もあれば、がん、心疾患など様々ですが、そのなかに、骨粗鬆症による骨折も含まれます。

 

健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間』を長くするためには、骨粗鬆症による骨折を予防することが大切です。

 

少しでも長く健康で自立した生活を送れるために、骨粗鬆症について今後も研鑽していきましょう。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨を丈夫にするためのコツ 第6談 でした(^ ^)

足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)の恐ろしさ

こんにちは(^-^)

 

前回は、骨粗鬆症性骨折の代表格である足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)の患者数は欧米諸国で減少しているが、わが国では増加していることをお伝えしました。

 

今回は、その大腿骨近位部骨折はどれほど恐ろしいものなのかお伝えしようと思います。

 

足の付け根の骨折ですので、もちろん体重を支えることが困難になります。

そうなると、歩くことに支障が出て、日常の生活を営むことも困難になります。

 

自立した日常生活を営むことが難しくなると、人の手を借りないといけないことになり、要支援、要介護状態になりやすくなります。

 

厚生労働省が公表している平成25年国民生活基礎調査において、要支援・要介護状態になる原因として「転倒・骨折」は11.8%と多く、脳血管疾患(18.5%)、認知症(15.8%)、高齢による衰弱に(13.4%)次ぐ4位になっています。

 

そのような、自立した日常生活が困難になると、“健康寿命”が短くなる恐れがあります。

 

“健康寿命”

 

最近、よくテレビでも耳にするワードなので、ご存知の方は多いと思いますが、

「健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間」のことです。

 

健康寿命については、次回詳しくお伝えします。

 

大腿骨近位部骨折を起こすと、日常生活を送ることが困難になりやすく、健康寿命が短くなる。

 

この骨折の恐ろしいのは、これだけではありません。

 

実は、生命の危険性もあるということです。

 

骨折して1年後の死亡率は約10%に近いといわれています。

諸外国に比べるとやや低いそうですが、それでも多いですよね。

 

10人のうち、1人は1年後に亡くなられていることになります。

 

では、こんな疑問が出てくると思います。

この骨折は80歳代に多く生じるので、年齢的にも骨折しなくても寿命が影響しているのでないか?

 

じゃあ、骨折していない健康な80歳代の1年後の死亡率はどれくらいでしょうか?

 

答えは、5%です。

 

大腿骨近位部骨折の恐ろしさがわかってきましたか?

 

骨粗鬆症を見逃していると、このような状態になる可能性があるのですよ!

 

そのほかにも、反対側の同じ場所が折れる危険性が増加する“骨折連鎖”の状態に陥りやすいことも見逃すことができない点です。

 

骨折連鎖についてもじっくりお伝えしていきますね。

 

「骨粗鬆症って意外と大変なんやなあ」

「骨粗鬆症についてもっと知りたいなあ」

「周りにも骨粗鬆症について教えてあげよう」 など

 

このブログを通じて骨粗鬆症に興味・関心を抱いていただけると、骨粗鬆症マネージャーとしての役割が少しでも担えているのではないかと思います。

 

どんな些細なことでも結構ですので、ご意見・ご質問があればコメント、メッセージを送ってください。

 

よろしくお願いします( ^ω^ )

増え続ける足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)

こんにちは(^-^)

 

今回は、足の付け根の骨折である大腿骨近位部骨折を取り上げてお話をします。

 

大腿骨近位部骨折は骨粗鬆症による骨折の代表格です。

 

ほとんどが転倒にて生じるといわれています。 数値にすると約90%くらいです。

 

その大腿骨近位部骨折を受傷する患者さんの数は、わが国では増えているでしょうか?

 

もうタイトルで増えていると言っちゃってますね(^_^;)

 

どれくらい増えているでしょうか?

 

1987年では約5万人といわれていましたが、2012年では約17万人といわれています。

25年間のうちに3倍強に増えてしまいました。

そして、今後も増加することが予想されています。

 

大腿骨近位部骨折の恐ろしさについては、また後日じっくりとお伝えするとして、

こんなに増えているのはわが国だけなのでしょうか?

 

諸外国に目を向けてみましょう!

 

トランプ氏が次期大統領となるアメリカはどうでしょうか?

答えは“減少”しています。

 

ジャスティン・トルドーが首相を務めるカナダは、、、、 “減少”しています。

 

EU離脱問題で大変なイギリスは、、、 “減少”しています。

 

「魔女の宅急便」の舞台にもなったと言われているストックホルムがあるスウェーデンは、、、 “減少”しています。

 

サンタクロースがいるフィンランドも“減少”しています。

 

そうです!

欧米諸国は減少しているのです。

 

その理由の一つに、骨粗鬆症に対していち早く国をあげて対策を取り、効果があらわれているからです。

 

わが国では、近年になりようやく日本骨粗鬆症学会が骨粗鬆症リエゾンサービスを策定しました。

そのリエゾンサービスの活動の一部を担うのが、骨粗鬆症マネージャーです。

 

しかし、まだ効果が得られるまでには至らず、減少には転じていません。

 

私も骨粗鬆症マネージャーとして大腿骨近位部骨折の減少に向けた取り組みを行っています。

 

早く諸外国と同様に、「わが国で減り続ける足の付け根の骨折」というタイトルでブログを更新できればと思っています。

 

そのためには、みんなが骨粗鬆症に目を向けて、活動していくことが大事だと感じています。

骨粗鬆症は「沈黙の疾患」である

こんにちは(^ ^)

 

今回は、骨粗鬆症の検診率が低い原因の一つをご紹介したいと思います。

 

それはタイトルにあるように、骨粗鬆症は「沈黙の疾患」であるからです。

 

沈黙の疾患?

 

不思議なキーワードですよね。

 

では、説明していきます。

 

わかりやすくするために、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病と比較しながら説明しますね。

この画像は私が市民公開講座で使用したスライドの一部です。

 

高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を罹患(りかん)していると、

脳梗塞や心筋梗塞のような大きな病気(合併症)にかかる可能性があります。

 

そうならないように予防するためには、日々の生活で血圧を測定したり、血糖値を測定したりすると思います。

これらの測定機器は比較的身近にあり、気軽に測定できます。

 

そして、少しでも気になる値になればかかりつけ医に相談したり、病院を受診することで専門的な治療を行うことができます。

 

また、何よりも頭痛や倦怠感などの自覚症状もあり、早期に異常に気づき、早期に対応が可能です。

 

では、骨粗鬆症ではどうでしょうか?

 

骨粗鬆症があるとどのような合併症が起こるでしょうか?

 

そうです! 骨折です。

では、このような“非常事態”にならないようにしようと思えば、どうすればいいでしょうか?

 

先ほど生活習慣病では、血圧を測定したり、血糖値を測定しました。

 

骨粗鬆症では、どうでしょうか? 何を測定しましょう?

 

それは、「骨密度の測定」です。

 

自分の骨の強度はどれくらいなのか知っておく必要があります。

 

しかし、血圧計などと異なり測定機器は身近にあるものではなく、医療機関でなければ測定はできません。

 

そして、何よりも骨粗鬆症には自覚症状がありません。

 

「骨密度は気になるけど、今は忙しいし、急がないから今度にしよう!」

「毎日運動しているから、自分の骨は大丈夫!」

などと、骨密度の測定を後回しにしていると、知らないうちに骨はスカスカになっているかもしれません。

 

そして、骨折してから自分の骨が骨粗鬆症であったことに気づくのです。

 

骨折するまで、骨密度も知らない、自覚症状もない、骨折するまで訴えかけるものが何もない。

 

だから、骨粗鬆症は「沈黙の疾患」なのです。

 

ご理解いただけたでしょうか?

 

骨折をしたから骨粗鬆症になるのではありません。

 

骨粗鬆症だから骨折が起こるんです。

 

骨粗鬆症の最大の合併症が骨折です。

 

このような状態にならないためにも、ぜひ検診を受けましょう(^ ^)

日本における「骨粗鬆症」の現状

 

こんにちは(^ ^)

今日、日本骨粗鬆症学会のホームページを閲覧していると、第3回の骨粗鬆症マネージャーの試験合格者が発表されていました。

私は第1回目の試験を受験しましたが、もうあれから2年が経過したと思うと、この間に十分な活動ができていたのか疑問に感じます。

 

全国各地で骨粗鬆症マネージャーがご活躍することを祈っていますし、私も刺激を受けます。

 

さて、本題になりますが、我が国における骨粗鬆症の現状(問題点)を皆さんご存知でしょうか?

 

骨粗鬆症の「鬆」の字が書けない!

ではありませんよ(^ ^)

 

骨粗鬆症を噛まずに言えない!

でもありませんよ(^◇^;)

 

1つ目は、“検診率の低さ”です。

 

骨粗鬆症であるかどうかの検査を受けている人の割合ですが、どれくらいなのか想像できますか?

 

なんと、約5%です。 たったの5%です。

 

もし100人しかいない村があるとすれば、5人しか骨粗鬆症であるかどうかの検査を受けていないことになります。

 

かなりさみしいことですよね。

 

そして、2つ目の問題点は、“治療率の低さ”です

 

どれくらいと思いますか?

 

骨粗鬆症でありながら、治療をしている人の割合ですよ。

 

答えは、約20%です。

 

先ほどの100人の村で例えると、5人が検査を受けて、仮に5人全員が骨粗鬆症と診断されても、治療を受けているのはそのうちのたった1人です。

 

この現状をどう思いますか?

 

“検診率の低さ”

“治療率の低さ”

 

それぞれ原因はあるかと思いますが、骨粗鬆症に対する一般の方の認識の低さだけでは説明できません。

 

医療者側からの十分な啓蒙活動が行われていないこと、骨粗鬆症の検査・治療に対するシステム作りができていないことも考えられます。

 

骨粗鬆症マネージャーとして少しでもこれらの問題を解決できるように寄与していきたいと思っています。

 

やれる事はたくさんあります。やらないといけない事はもっとあります。

立ち止まる事なく、前進していきたいと思います。

「骨折」と「骨粗鬆症マネージャー」と私

こんにちは(^ ^)

今日は、私がなぜ骨粗鬆症について活動を始めたのかについてお話をします。

私は理学療法士になり急性期病院一筋(正確にいうと1年間は介護施設にいましたが)で勤務をしていました。

リハビリをする対象は、当院は総合病院ですので整形外科、脳外科、呼吸器内科、、、などなど多岐に渡りますが、そのなかでも整形外科の骨折患者さんが多くおられます。

骨折といっても、さらに細かくいうと、“高齢者の転倒による骨折”です。

高齢者の転倒による骨折はいくつかありますが、足の付け根の骨折の“大腿骨近位部骨折”は当院では年間おおよそ200例の患者さんが搬送され、手術を受けられています。

おそらく、そのなかで私がリハビリを担当した患者さんは今までのキャリアで100例は軽く超えていると思います。

そんな決して多くないといえない大腿骨近位部骨折症例に対してリハビリを実施していると、“とあること”が起こるんです。

それは、数ヶ月、数年して反対側の同じ場所(足の付け根)を骨折して再び病院に搬送されてくるのです。

骨折と手術の痛みに耐えながらリハビリをして、歩けるようになって自宅に帰ったにもかかわらず、病院でまさかの「再会」を果たしてしまうんです。

骨折後は全員が元気に歩けるようになるとはいえません。

ましてや、2回骨折してしまうと、その可能性は低くなってしまいます。

懸命なリハビリをしたにもかかわらず、歩けなくなり車椅子生活になる方もおられます。

そのような患者さんを何人か経験していると、ある疑問を抱くようになりました。

 

「なぜ、この方たちは反対側も折れてしまうのだろうか?」

 

この疑問を解決するために、いろいろ調べていると、想像以上に骨粗鬆症の影響が大きいことがわかりました。

これが、私が骨粗鬆症について深く入り込んでいった経緯になります。

ちなみに、少し話はそれますが、骨粗鬆症について調べているときに思い出したことが、、、。

「そういえば、大学の卒論は骨粗鬆症がテーマやったなあ。」っと。

すっかり忘れていました(^◇^;)

これについては、また後日アップします。

話は戻りまして、私が骨粗鬆症について研鑽していた頃に、ちょうど日本骨粗鬆症学会が認定資格として「骨粗鬆症マネージャー制度」を策定しました。

その前年より骨粗鬆症学会に所属していた私は、これを機にもっと骨粗鬆症について勉強して、反対側の骨折を予防したいと思い、試験を受けることにしました。

そして、記念すべき第1回目の試験に無事に合格し、骨粗鬆症マネージャーとして活動を開始することになりました。

具体的な活動内容は後日アップしたいと思います。

以上、簡単ではありますが、私がなぜ骨粗鬆症について興味を抱き、活動を始めたのかについてお話をしました。

おそらく、臨床で同じ境遇に会い、同じ思いを抱いている方は多くおられると思います。

このブログを通じて、骨粗鬆症に関する情報や疑問などを共有し、臨床応用できるようになればと思っています。

 

stop-at-one

「 STOP AT ONE! 」

これは国際骨粗鬆症財団の合言葉です。

「始めの骨折を最後の骨折に!」

これは私の合言葉でもあり、今後も骨粗鬆症マネージャーとして活動を続けていきたいと思います。

はじめまして

はじめまして(^ ^)

今日からブログを始めることになりました、nob(のぶ)と申します。

私は大阪府堺市の病院で働く理学療法士です。

現在、年齢は36歳(いつのまにか、、、)です。

私は、美味しい食事を食べながら美味しいお酒を飲むのが大好きです。

主にビールが好きですが、やはりワインが美味しくて、つい飲み過ぎてしまいます。ちなみに、私は赤ワインより白ワイン派です。

あと、堺市在住、堺市育ちでありますが、東北楽天ゴールデンイーグルスが大好きです(この理由を語ると少々長くなるので割愛します^ ^)。

2013年の日本一は本当に感動しましたが、それ以降低迷しているので来年こそはと今から期待しています♪

さて、話は急に変わり本題になりますが、私は理学療法士として病院で働いていて以前より気になっていることがあります。

それは、骨粗鬆症が原因で骨折する方が年々多くなっていることです。

このブログを作ろうと思った理由は、多くの方に骨粗鬆症の危険性について知っていただき、予防および治療に取り組んでいただきたいと思ったからです。

このブログは、一般の方だけでなく医療従事者にも役に立つ情報をどんどん発信していきたいと思います。

骨粗鬆症マネージャーの役割を果たす新たなツールです!

では、よろしくお願いします(^-^)