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nob について

大阪府堺市の病院で働く理学療法士です。骨粗鬆症の予防を目的に日々研鑽しています。どうすれば骨は丈夫になるのか、どうすれば骨折を防ぐことができるのか。一般の方だけでなく医療従事者にも参考になる情報(コツ)を発信したいと思います。 

骨粗鬆症の予防と治療に必要な4つの栄養素

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第17談

 

前回は「骨粗鬆症の予防と治療に必要な3つのこと」をお伝えしました。

その3つのなかの1つである栄養について取り上げたいと思います。

 

よって、今回のテーマは「骨粗鬆症の予防と治療に必要な4つの栄養素」です。

 

本当は4つだけでなく様々な栄養素が必要ですが、特に重要と思われる4つに絞りました。

その4つとは、「カルシウム」、「ビタミンD」、「ビタミンK」、「タンパク質」です。

以下に簡単ではありますが、それぞれの説明をしています。

 

①カルシウム

骨の主要材料です。これはまず欠かせないものですね。でも、カルシウムを摂取しても体に吸収されなければ意味がありません。その吸収を助けてくれるのが、、、次です。

 

②ビタミンD

摂取したカルシウムを体内に吸収してくれるのがビタミンDです。ビタミンDはそのような働き以外にも、筋力がつきやすい、転倒しにくいなどの効果が確認されています。でも、体に吸収されても骨に届かなければ意味がありません。その役割を担うのが、、、次です。

 

③ビタミンK

体内に吸収したカルシウムを骨まで無事に届ける役割を担います。そして、ようやく骨が強くなっていきます。

 

④タンパク質

骨には直接関係ないかもしれませんが、転倒しにくい体を作るためには筋力が必要です。その筋力をつけるためにはタンパク質は必須です。

 

いかがでしょうか?

「骨粗鬆症といえばカルシウム!」だけではないんですね。他の栄養素も含めバランスよく摂取して“折れない骨”、“こけない体”を作る必要があります。

 

それぞれの栄養素の特徴についても今後お伝えしていきたいと思います。

 

骨粗鬆症マネージャーは栄養にも関心がないといけないんです。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第17談 でした(^ ^)

骨粗鬆症の予防と治療に必要な3つのこと

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第16談

 

今までは、「骨粗鬆症になりやすい人の特徴」「簡単な自己チェック」、そして「専門的な検査」についてお伝えしてきましたが、そろそろ予防と治療について触れていきたいと思います。

 

このブログのタイトルが、「骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと」ですから、これからがブログのメインになっていくでしょうか。

 

さて、骨粗鬆症の予防と治療に必要な3つのものとは、

①栄養、②運動、③くすり です。

 

栄養だけ気にしていてもいけません、ただ運動をすればいいというわけでもありません。そして、薬を飲んでいるだけでも不十分かもしれません。

 

「栄養」、「運動」、「くすり」 この3つをバランスよく実施することが必要です。要は、「偏った食生活や運動不足などの生活習慣を見直して、骨粗鬆症のお薬を飲みましょう」ということですね。

 

以下に簡単ではありますが、それぞれの説明をしています。

 

①栄養 〜強い骨を作るために〜

カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、タンパク質などを積極的に取り入れて、丈夫で骨折しにくい骨を作ります。

 

②運動 〜転ばない体を作るために〜

運動によって強い骨を作る働きを活発にして、さらに筋肉を強化して転びにくくします。

 

③お薬 〜強い骨を作るために〜

骨粗鬆症のお薬は骨密度が増加し、骨折率が減少します。お薬の大切なことは飲み続けることです。

 

次回より、この3点について詳しくお伝えしていきたいと思います。

 

きちんと順番にお伝えしていくか、ランダムになるかは現在検討中です(^◇^;)

(多少気まぐれな性格も入っているので、、、)

 

骨粗鬆症マネージャーとして、知り得た情報をどんどんこれからも発信していきますね。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第16談 でした(^ ^)

Twitterでの情報発信も始めました(^_^;)

こんにちは(^u^)

 

今回は、ちょっと一服をいれて、このブログの広告をさせていただきます。

最近になって、ようやくtwitterを始めました。

 

「今さら?」

と思うかもしれませんが、その理由は、このブログとリンクさせて、少しでも幅広く骨粗鬆症について情報を発信していきたいからです。

 

このブログをパソコン画面で閲覧されている方は、左側のメニューにfacebookとtwitterの画面があると思います。

ぜひ、フォローして定期的に情報をゲットしてください。

 

また、その上にはブログの更新情報をメールでお知らせるための登録フォームがあります。

メールアドレスの登録もよろしくお願いいたします。

 

まだまだこのブログはカスタマイズ中でして、スマホにうまく対応しきれていません。

スマホでは一番したになってしまうのですが、できるだけ早く閲覧しやすいようにしたいと思います。

 

しばしお待ちを。

骨粗鬆症に対する3つの専門的検査とは

こんにちは(^ ^)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第15談

 

今までは、かんたん自己チェックについてお伝えしてきました。

そこで、少しでも疑わしいことがあれば、ぜひ専門的な検査を医療機関で受けてください。

そして、ご自身の骨の状態を知りましょう。

 

では、どんな専門的な検査が行われるのでしょうか。

 

今回は、大きく3つに分けてご説明させていただきます。

 

1.骨密度検査

骨密度は、骨の強さを調べるための代表的な検査です。骨の中にどれくらいのミネラル(カルシウムなど)が含まれているのかを測定します。結果は、パーセンテージ(%)で表示されます。それは若年成人を100%とした場合の骨の状態を表しています。

 

<結果の見方>

80%以上 : 正常

70〜79% : 骨量減少

69%以下 : 骨粗鬆症の危険性

(若年成人を100%とした場合)

 

2.レントゲン検査

主に背骨(胸椎や腰椎)のレントゲン撮影をして、骨折の有無や骨の形、濃さをみます。他の内科的検査のために撮影したレントゲンで背骨の骨折が見つかることもあります。

 

3.血液・尿検査

新しく作られる骨(骨形成)を測る骨形成マーカーと、壊れる骨(骨吸収)を測る骨吸収マーカーがあります。これらを調べることで、新しく作られる骨(骨形成)と壊れる骨(骨吸収)のバランス(骨の新陳代謝)がわかります。骨密度が預金通帳の残高であれば、骨代謝マーカーは預金通帳のお金の出し入れがわかります。

 

いずれも専門的な検査ですので、医療機関で実施することになりますが、一度自分の骨の状態は把握しておきましょう。

特に、女性で40歳以上であれば、定期的に確認は必要と思われます。 ご検討を!

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第15談 でした(^ ^)

セミナー開催のお知らせ

こんにちは♪( ´▽`)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第14談

 

今回は、医療者を対象としたセミナー開催のご案内です。

 

セミナー名:第5回 泉北 骨・関節セミナー

 

日時:平成29年2月25日(土) 17:15〜19:00

場所:ベルランド総合病院 AIFホール

参加費:無料

 

 

基調講演として、

阪南市民病院 整形外科副部長である田中先生が

「健康長寿に向けた骨ケア —来院機会を活用した骨粗鬆症対策」というタイトルでご講演されます。

 

う〜ん、非常に興味深いタイトルです。

 

田中先生とは骨粗鬆症についてお話させていただくことがあり、骨粗鬆症に対して熱く、また骨粗鬆症学会でもたくさん発表をされるなど、尊敬する先生です。

 

2月25日の土曜日の夜は、ぜひセミナーに!!

(事前申し込みが必要です。2月18日まで)

 

詳しくは、ベルランド総合病院 地域医療連携室まで。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第14談 でした(^ ^)

かんたん骨粗鬆症チェック!その4「年齢と体重だけでできる骨粗鬆症チェック」

こんにちは( ◠‿◠ )

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第13談

 

“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ も、もうその4になりました。

 

その1の「壁に頭がつくか」その2の「肋骨と骨盤の距離」その3の「身長低下」

に続いて、今回は、「年齢と体重だけでできる簡単チェック」です

 

骨粗鬆症のスクリーニング検査として、用いられているもので、

名称はFOSTA Score(フォスタ スコア)といいます。

 

今回は、計算が必要ですが、簡単ですので皆さんもやってみてください。

 

計算式は、

FOSTA Score =(体重 – 年齢)× 0.2  です

 

まず、体重から年齢を引いてください。

そして、次に0.2をかけてください。

 

どんな値になりましたか? この値を使って判断します。

 

以下のように骨粗鬆症リスクを「低」、「中」、「高」の3つに分類することができます。

 

“ −1 ”よりも大きい : 骨粗鬆症リスクは低いです。

“ −1 ”よりも小さいが、“ –4 ”よりは大きい : 骨粗鬆症リスクはです。

“ –4 ”よりも大きい : 骨粗鬆症リスクは高いです。

 

計算が苦手な方や、面倒な方は下の表で簡単に判断できますので、参考にしてください。

一度、小生の年齢と体重でやってみましょう。

小生は36歳の57kgです。

 

FOSTA Score =(57 – 36)× 0.2

算出された値は、4.2です。

 

−1より値は大きいので、リスクは低いことになります。

 

ただ、小生を例にしましたが、誤りがあります。

このチェックは男性には適応されていません。

 

そもそも、このチェックはアジア人女性を対象に開発されたものだからです。

 

ですので、女性に対して使用するようにしてください。

 

FOSTA scoreの目的は、骨粗鬆症への関心を高め、骨粗鬆症のリスクが高い人を判別し、骨量測定につなげることです。

 

高リスク(−4)の感度は高く、91%といわれています。

 

また、骨粗鬆症診断歴のなかった閉経後女性の21%が新たに骨粗鬆症と診断されたともいわれています。

 

骨粗鬆症検診に誘導するためだけでなく、自分自身でもできるチェックなので、幅広く使用していただければと思います。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第13談 でした(^ ^)

かんたん骨粗鬆症チェック!その3「背は低くなっていませんか?」

こんにちはo(`ω´ )o

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第12談

 

昨年末から、シリーズでお伝えしている”かんたん骨粗鬆症チェック”の続きを

年をまたいでやっていきたいと思います。

 

その1の「壁に頭がつくか」その2の「肋骨と骨盤の距離」に続いて、

今回は、その3「身長の低下と骨粗鬆症の関係」についてお伝えしたいと思います。

 

背が低くなると、骨粗鬆症の危険性があるのか?

背が低くなっていると、椎体骨折を起こしているのか?

 

報告はいくつかあります。

 

以下の表は、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年」に掲載されているものを引用しています。

既存骨折のない75歳以上の女性を対象とした報告では、             3cm以上の身長低下と低骨密度の関係性はなかった(Dargent-Molina et al. Osteoporos Int 2000; 11: 881-8)としていますが、ほとんどの報告で関係性があるといわれています。

 

じゃあ、何センチ背が低くなると、どれくらい危険なのかってことになりますね。

 

それは報告によってバラバラのようです。

例えば、

閉経後3年の身長低下が2cmあると、椎体骨折のリスクは13.5倍、4cm以上になると20.6倍になるという報告があります(Siminoski K, et al. Osteoporos Int 2005; 16: 403-10)

 

その他には、25歳の時からの身長の低下が4cm以上では、椎体骨折の危険性が2.8倍というものもあります(Vogt TM, et al. Mayo Clin Proc 2000; 75: 888-96)

 

「背なんて、年をとったらみんな小さくなるやん!」

って思う人は多いんじゃないでしょうか?

 

そうです。それは何も間違っていません。

 

年をとると、背が低くなりやすくなります。

それが、骨粗鬆症なんです!

 

年をとると背が低くなってくるのは仕方がないこと(老化)で済ませてはいけません。

 

× 加齢→背が低くなる

○ 加齢→骨粗鬆症→背が低くなる

 

椎体骨折は、様々な内科的な問題を引き起こす可能性もありますし、次の骨折を招く恐れが大いにあります。

 

背が低くなってきたと感じる方、または身近の方で背が低くなったと思われる方がおられたら、ぜひ骨粗鬆症検診を勧めてください。

 

でも、自分の背が低くなったと気づく方は少ないようです。

 

こんな興味深いものもあります。

60歳以上の閉経後女性を対象とした研究で、自己申告した身長と実際に測定した身長に4.5cmもの差があったとのことです。

また、その差が3cm以上もある方は、既存椎体骨折の危険性が1.49倍であったそうです(Briot K, et al. CMAJ 2010; 182:
558-62. )

 

“身長低下と骨粗鬆症“

 

ぜひ覚えておいてください。

 

このように、今年も骨粗鬆症マネージャーとしての役割を果たすべく、活発に更新していきます。

 

次回は、“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ その4です。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第12談 でした(^ ^)

2017年 新年のご挨拶

明けましておめでとうございます(^ ^)

 

2017年が始まりました。

小生は元日から活動をしております。

 

今年はどんな一年にしようかな。

昨年の反省点、やり残した点を必ず今年なんとかしましょう。

 

そして、理学療法士として15年目を迎える年であり、一つ大きな区切りになるかもしれません。

 

昨年12月よりブログを始め、骨粗鬆症に対して情報を発信することになりましたが、

骨粗鬆症に限らず、幅広く介護予防、健康寿命の延伸に取り組んでいきたいと思っています。

 

そして、今年は新たなチャレンジも多く、期待と不安がありますが、着実に前に進みたいと思います。

 

皆さんの目標や計画はいかがですか?

 

では、今年もよろしくお願いいたします( ◠‿◠ )

かんたん骨粗鬆症チェック!その2「肋骨と骨盤の距離は?」

こんにちはo(`ω´ )o

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第12談

 

今年も今日を入れて残りも3日になりましたね。

年賀状も作らずにブログを更新しています。

今夜にでも年賀状のデザインを考えようと思っています。

 

さて、本題に戻りますね。

前回から始まった “かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ

 

その1は、「壁に頭がつきますか?」でした。

 

今回は、その2「肋骨と骨盤の距離は?」です。

 

では、下の図を見ながら説明しますね。

(Reproduced from JAMA 2004;292:2890-900 with permission of the American Medical Association)

 

このチェックの名称は、肋骨—骨盤間距離といいます。

「そのままやんけ!」と言わないでくださいね(^◇^;)

 

この方法は、一人ではできません。誰か協力してもらえる人が必要です。

 

まず立位になります。

そして、後ろから肋骨と骨盤の間に手を入れます。

肋骨と骨盤の間に指が何本入るでしょうか?

 

2本も入らない場合は危険です!

胸椎の椎体骨折が存在する可能性が高いそうです。

 

781例の骨粗鬆症外来に通院する女性患者を対象にすると、この方法は感度88%、特異度が46%であったと報告されています。

(Reproduced from JAMA 2004;292:2890-900 with permission of the American Medical Association)

 

前回も述べましたが、椎体骨折は3人に2人は無症状であるといわれています。

転けたこともないし、痛くもない、

でも、いつのまにか骨折をしています。

 

一度、肋骨と骨盤の距離を測ってみてください。

 

年の瀬ですが、骨粗鬆症マネージャーの活動はどんどん続けていきます。

 

次回は、“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ その3です。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第12談 でした(^ ^)

かんたん骨粗鬆症チェック!その1「壁に頭がつきますか?」

こんにちは♪( ´▽`)

 

骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第10談

 

前回までは、“骨粗鬆症になりやすい”シリーズでしたが、

今回からは、“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズをお伝えします。

 

今日は、その1です。 題して! 「壁に頭がつきますか?」です

 

下の図を見ながら説明しますね。

(Reproduced from JAMA 2004;292:2890-900 with permission of the American Medical Association)

 

このチェックの正式名称は、Wall-occiput test (壁-後頭間距離)といいます。

 

方法は、まず壁に背を向けてから、

1.踵を壁につけ、

2.お尻を壁につけ、

3.肩を壁につけ、

そして、、、

4.後頭部を壁につけます

 

壁に頭がつけられない場合は、脊椎が変形しており、胸椎の椎体骨折が存在している可能性が高いといわれています。

 

216名の骨粗鬆症外来に通院する女性患者を対象に,このチェックをした結果では、その感度は60%,特異度が87%で有用であったと報告されています。

(引用:Reproduced from JAMA 2004;292:2890-900 with permission of the American Medical Association)

 

椎体骨折は3人に2人は無症状であるといわれています。

転けたこともないし、痛くもない、

でも、いつのまにか骨折をしていて、背中がだんだんと曲がってきます。

 

日本人は諸外国と比べて椎体骨折が多い国であるといわれています。

 

椎体骨折は背中が曲がるだけでなく、様々が内科的な影響も出てきます。

 

その前に、予防をすることが重要です。

 

一度、壁に背を向けてチェックしてみてください。

 

このように少しでも骨粗鬆症マネージャーとして、みなさんにどんどん情報を発信していきたいと思います。

 

次回は、“かんたん骨粗鬆症チェック”シリーズ その2です。

 

以上、骨粗鬆症マネージャーが教える!骨折予防に必要なこと 第11談 でした(^ ^)