こんにちは(^ ^)
今回は、骨粗鬆症の検診率が低い原因の一つをご紹介したいと思います。
それはタイトルにあるように、骨粗鬆症は「沈黙の疾患」であるからです。
沈黙の疾患?
不思議なキーワードですよね。
では、説明していきます。
わかりやすくするために、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病と比較しながら説明しますね。
この画像は私が市民公開講座で使用したスライドの一部です。
高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を罹患(りかん)していると、
脳梗塞や心筋梗塞のような大きな病気(合併症)にかかる可能性があります。
そうならないように予防するためには、日々の生活で血圧を測定したり、血糖値を測定したりすると思います。
これらの測定機器は比較的身近にあり、気軽に測定できます。
そして、少しでも気になる値になればかかりつけ医に相談したり、病院を受診することで専門的な治療を行うことができます。
また、何よりも頭痛や倦怠感などの自覚症状もあり、早期に異常に気づき、早期に対応が可能です。
では、骨粗鬆症ではどうでしょうか?
骨粗鬆症があるとどのような合併症が起こるでしょうか?
そうです! 骨折です。
では、このような“非常事態”にならないようにしようと思えば、どうすればいいでしょうか?
先ほど生活習慣病では、血圧を測定したり、血糖値を測定しました。
骨粗鬆症では、どうでしょうか? 何を測定しましょう?
それは、「骨密度の測定」です。
自分の骨の強度はどれくらいなのか知っておく必要があります。
しかし、血圧計などと異なり測定機器は身近にあるものではなく、医療機関でなければ測定はできません。
そして、何よりも骨粗鬆症には自覚症状がありません。
「骨密度は気になるけど、今は忙しいし、急がないから今度にしよう!」
「毎日運動しているから、自分の骨は大丈夫!」
などと、骨密度の測定を後回しにしていると、知らないうちに骨はスカスカになっているかもしれません。
そして、骨折してから自分の骨が骨粗鬆症であったことに気づくのです。
骨折するまで、骨密度も知らない、自覚症状もない、骨折するまで訴えかけるものが何もない。
だから、骨粗鬆症は「沈黙の疾患」なのです。
ご理解いただけたでしょうか?
骨折をしたから骨粗鬆症になるのではありません。
骨粗鬆症だから骨折が起こるんです。
骨粗鬆症の最大の合併症が骨折です。
このような状態にならないためにも、ぜひ検診を受けましょう(^ ^)